著者 : ヴォンダ・N.マッキンタイア
12歳の少女バーバリは、ようやく夢にまで見た宇宙ステーションに行けることになった。新しい生活への期待に胸をふくらませるバーバリ。けれどもシャトルに乗りこむ彼女の上着のポケットには、ちっちゃな秘密が隠されていたー大好きな子猫のミッキーを、こっそりしのばせていたのだ。たとえ宇宙に行ったって、ぜつたいこの子といっしょにいたい。でも、もし見つかったらどうしよう…?元気いっぱい夢いっぱいの、かわいい少女と小猫が星空を走りまわって大冒険。
烈風が吹きすさぶ荒れ果てた砂漠を、スネークはさまよっていた。彼女の職業は〈治療師〉。蛇の毒素から抗体をつくって、病人を癒す者。だが今のスネークには、その資格はなかった。治療のために必要な三匹の蛇のうち、スネーク自身がつくりあげた“夢の蛇”が殺されてしまったのだ。かくしてスネークは、新たなる夢の蛇を手に入れるべく、核戦争の爪跡も消えやらぬ荒野に旅立つが、その行手には何者かの邪悪な影がちらつき、旅を妨害するのだった!ル・グィン、ティプトリーと並び称される閨秀作家が流麗なタッチで描き、ヒューゴー、ネビュラ両賞受賞に輝いた傑作SF。
二十九歳の若さで大型航宙艦〈エンタープライズ〉号の艦長に任命されたジェイムズ・T・カークーだが、かれを待っていたのは、移動演芸団率いて宇宙基地を巡回するという退屈な任務だった。何かというと新米艦長に反発する乗組員たち、移動演芸団の気が強い女団長を相手に、クリンゴン帝国宙域と近接する第十三宇宙基地めざしてカークの奮闘の旅が始まった。
クリンゴン帝国との境界宙域を航海中の〈エンタープライズ〉号の眼前に、突如、正体不明の飛行物体が現われた。動揺する乗組員をよそに、自らその物体に上陸したカークは、空を飛ぶ異星生命体フライヤーとのファースト・コンタクトに成功する。しかし、フライヤーと精神融合したスポックはショックで昏倒し、演芸団の女団長らも行方不明になってしまった…。