著者 : 七和禮
魔獣氾濫の危機から王国を救ったリカルド。 蜂蜜商人としての「本業」に精を出す一方で、新たな問題が立ち上がった。王子の婚約者と宰相の孫を後ろ盾とする王都有数の大商人を敵に回して、平民学生が実家の名誉をかける一大イベントである学院祭に模擬店を出店し、成功しなければならなくなったのだ。しかもほかならぬ王女アルフィーナの頼みとあっては無視するわけにはいかず、思案するリカルドは、自身を慕う後輩のミーアとともに、知恵を振り絞って参加することを決意する。さらに、この「模擬店戦争」は、食糧ギルドの次期代表選をにらんだ、代理戦争でもあったのだ。 資金力、販売力で圧倒的に上回る商売敵だが、転生してきたリカルドには、現代の経済学という誰にも負けない武器がある。資金と規模で勝てないなら、こっちの武器は「商品力」さ。 リカルドの意地をかけた新たな挑戦がこうして始まった!
突如告げられた王女アルフィーナの不吉な予言。しかし、反逆者の血筋を引くが故に疎まれている彼女の言葉は誰にも響かなかった。一方、経済学部出身で、この世界に転生し、現在は行商人の養子リカルドは学舎で商いを学んでいるが周囲の反感を買っていた。そんなリカルドをかばったのは誰あろう、アルフィーナだった。急速に接近していく二人。予言にあった不吉な厄災から王国を守るため、リカルドは現代知識を駆使して立ち上がる! 「どうか聞いてください。今年、西方より大いなる災いがこの国を襲います」 突如告げられた王女アルフィーナの不吉な予言。しかし、反逆者の血筋を引くが故に疎まれている彼女の言葉は、平和を謳歌する王国では誰にも響かなかった。 経済学部出身で、この世界に転生し、現在は行商人の養子となったリカルドは身分社会で大商人の妨害に苦戦し、情報を求めて入った学院でも早々に反感を買っていた。 そんなリカルドをかばったのは誰あろう、アルフィーナだった。急速に接近していく二人。予言にあった不吉な厄災から王国を守るため、リカルドは立ち上がることを決意する。 「もっともらしさは問題じゃない。仮説の成否を検証できるデータをどう取るかが重要だ」 予言ではわからない災厄の正体。刻一刻と迫る王国の危機。現代知識の概念を魔力災害に応用することで、危機の正体を解明していくリカルド。アルフィーナとともに、災厄から王国を守り抜くことができるのか!?