著者 : 三浦明博
認知症が心配になるほどのもの忘れ、墓じまいをめぐる親戚騒動、定年後の夫とのうんざりする暮らし。問題解決を試みるも頭は回らず、集中力は続かず、あまつさえひざに水まで溜まる始末。それでも明日はやって来る。それどころか明後日も。思ったよりも人生長い。それならばー人生100年時代の新・シニア像を描く書き下ろし7編。
“シュアハウス銀杏坂”の住人は、一癖も二癖もある探偵たち。熊出没事件から誘拐事件まで、数々の難(?)事件に対し意見を戦わせる彼らは、最後に多数決で推理を決定し、人知れず事件を解決する!読み出したらとまらない、乱歩賞作家の書き下ろし連作ミステリー!
日々野は世界初となる人工蜘蛛糸の量産化研究に邁進していた。しかしある日、大学時代の友人・片桐が量産化に成功する。片桐は大学在学中、サイバーアタックにより研究データを消失した過去をもっていた。現代、ハッカーの魔の手が再び彼らに伸びる。乱歩賞作家会心のハッキングサスペンス!
保健室の先生・マリアの失踪とサッカー部の親友・枡田洋介の死。高校三年の夏、最後の宮城県地区予選大会であっさり敗北した直後に、牧一馬の周囲でふたつの事件が起きた。暇をもてあますばかりの友人たちと真相を探りはじめたものの、何もつかめない。東京の大学に進学した青年が二年後に知る真実、父親になった中年が息子に語る想い。
CM制作者・日下が骨董市で偶然手に入れた、古いフライフィッシング用のリールとスチール缶。その中から発見した16ミリフィルムの映像をCMに利用しようと考えた日下だったが、そのことが戦時中の封印された犯罪を暴き出し、新たな殺人を引き起こす結果に!?第48回江戸川乱歩賞受賞作、待望の文庫化。
仙台郊外の幽川をフライフィッシングの理想郷に。-早瀬はリバー・キーパーとして、水質や川辺の樹木の管理に勤しんでいた。だが釣り上げた一匹のブラックバスが川の運命を変えてしまう。最悪の密放流事件は死体を伴っていたのだ。