著者 : 中山義秀
塚原卜伝塚原卜伝
足利政権の末期、京に一人の若者が現われた。若者の名は、塚原新右衛門高幹。常陸の国鹿島に伝わる剣技をたずさえて、兵法修業の旅に出た、後の剣聖・塚原卜伝の若き日の姿であった。十有余年後、鹿島に戻った新右衛門は、一朝、鹿島神宮の神木の前で、ついに秘伝“一の太刀”を完成する。新当流の一流をたてた彼は、やがて新たな修業の旅へ出た。剣に命を賭けた男を描く傑作時代長篇。
山中鹿ノ介山中鹿ノ介
戦国時代、中国地方に絶大な力を誇っていた尼子一族も安芸の毛利元就の積年の恨みと執念によって永禄9年冬、ついに出雲の本拠月山城を攻め落とされ、若き主君義久らは安芸へ幽閉の身となってしまった。22歳の若輩ながら尼子十勇士と誉れ高い山中鹿ノ介幸盛は、父ともたのむ叔父立原久綱とともに上洛し、ひそかに主家再興の機をうかがうのだが。山中鹿ノ介、復讐の城とり戦争を描く長篇時代小説。
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