著者 : 中由美子
無垢な妻の片想いは、 永遠に叶わぬ夢のはずだった。 余命わずかの父に強いられ、21歳のローズはレオンと結婚した。 じつは少女の頃からローズは密かに彼に憧れていたが、 情熱的な黒い瞳を持つ年上の富豪は彼女を相手にすることはなく、 ついに迎えた新婚初夜も、無垢な妻の待つ部屋に夫は現れなかった。 2年後。惨めさと孤独に耐えきれず、ローズは離婚を決意するが、 その直後、レオンが交通事故に遭い、すべての記憶を失ってしまう。 これからどうすれば……? だが驚くことに、あの冷淡だった夫は 別人のように愛情深くなり、やがて二人は熱い夜を分かち合った。 これで本当の夫婦になれる──ローズがそう確信した矢先、 赤ん坊を抱いた見知らぬ女性が訪れて、レオンの記憶が戻り……。 記憶を失い、まるで別人のように変貌した夫と再び恋におちるヒロイン。身も心も結ばれ、ようやく夫婦として歩み出そうとしたとき、彼の記憶が戻り、残酷な現実を知ることに……。純粋で臆病だったヒロインが大人の女性に成長していく姿も見どころです。
彼が運命の人に思えたのは、 仮面舞踏会の魔法のせいなの? 親が決めた政略結婚を間近に控えたアレグラは、 気の進まないまま、仮面舞踏会に出席していた。 そんな彼女の前に仮面の男性が颯爽と現れ、ダンスを申し込んだ。 まるで運命の導きのように二人の波長はぴたりと合い、 気づけば彼に促されるまま、ベッドへ運ばれようとしていた。 今夜は最初で最後の特別な夜。二度と彼に会うこともない……。 数週間後、妊娠した彼女は仮面の男性の正体を調べて愕然とした。 クリスチャン・アコスタ──嘘でしょう? 兄の親友で、 スペイン一の傲慢な公爵がおなかの子の父親だなんて! 真実の愛にたどり着いたきっかけは“妊娠”──M・イエーツが命を授かった花嫁のロマンスを描くシリーズ、〈天使のウエディング・ベル〉の第1話です。予期せぬ妊娠に動揺するアレグラに、クリスチャンは責任を取って結婚すると宣言するのですが……。
父の命令に従い、ローズは愛なき結婚をした。夫となったのはレオン・カリディスーー情熱的な黒い瞳の、傲慢でセクシーな億万長者だ。ローズはさえない少女だった頃から密かに彼に恋していたが、結婚式の夜、汚れなき妻の待つ部屋にレオンは現れなかった。それから2年経ってもレオンは外出がちで、妻に指一本触れなかった。惨めで孤独な日々に耐えかねたローズが離婚を決意した矢先、レオンは交通事故に遭い、いっさいの記憶を失ってしまう。別人のように優しい彼は激しく妻を求め、ローズは甘い衝撃に震えた。