著者 : 久賀理世
親族に疎まれ失意のまま辺境の神学校に編入したオーランドは、この世の怪を蒐める不思議な少年と出会う。のちに日本で『怪談』を著したラフカディオ・ハーンー小泉八雲が英国で過ごしたまばゆい青春と友情の記録。日に日に恐るべき速さで成長する子どもが彼らのもとをおとずれる奇譚「名もなき残響」、姿を消した黒猫と死を呼ぶ青い蝶を巡る「Heavenly Blue Butterfly」、他一編。
“レンタルフレンド”を依頼した女子大生は、なぜデザートブッフェに行きたいのか、神社のキツネに運命の恋をした少女とたい焼き、年の差姉妹をつなぐ秘密とフレンチトースト、御曹司ふたりが作るプリンアラモード、見知らぬおじさんに「あんみつを一緒に食べてくれないか」と頼まれた俺。-甘くて可愛いだけじゃない、どこかスパイスの効いたおいしい話。全五編!
19世紀英国。父母を亡くし、一族から疎まれて北イングランドの神学校に送られたオーランドは、この世の怪を蒐集する奇妙な少年と出会う。生者を道連れに誘う幽霊列車、夜の寄宿舎を彷徨う砂男と聖母マリアの顕現、哀切に歌う人魚の木乃伊の正体とは。怪異が、孤独な少年たちの友情を育んでゆく。のちに『怪談』を著したラフカディオ・ハーンー小泉八雲の青春を綴る奇譚集。
19世紀末、英国。兄アルフレッドとともに貸本屋“千夜一夜”を営むサラの毎日は、ささやかな謎に満ちている。消える蔵書票。店の片隅でひとり涙する少年。そして兄の旧友ヴィクターとともにでかけたピクニックで若い女性の遺体を発見したサラは、やがてロンドンを騒がせる連続殺人事件に深く関わることになり!?名作文学が鍵を握る、ヴィクトリアン・ミステリー!!
19世紀末・英国。ロンドン郊外の静かな町で、貸本屋“千夜一夜”を営むサラとアルフレッド兄妹。とある事情から侯爵家の生まれという身分を隠して暮らしているふたりだったが、店にはとっておきの一冊を求めて今日もたくさんの客がやってくる。そんなある日、「探してほしい本がある」という貴族の兄弟が店をおとずれて…。ヴィクトリアン文学ミステリー!!