著者 : 今野敏
元マル暴刑事の佐伯涼は、警察手帳や拳銃、手錠の使用を禁止され『環境犯罪研究所』へ出向させられた。だが佐伯の仕事は刑事時代と同じ暴力団狩りだった。警察の特権、組織を使えぬ佐伯の武器は1400年続く佐伯流活法の拳と強靱な肉体。そして彼の目的は検挙ではなくて暴力団壊滅の戦いだった。犯罪のプロは法の網を逃れ、チンピラに自首させる。首領を潰さなければ根は絶えない。佐伯の凄絶な拳が唸り孤独な戦いが始まる。
サバイバル・インストラクターの富臣は、元陸上自衛隊のエリート。新興プロレス団体・NMFの山ごもり合宿を引率中、若手レスラーと喧嘩になった。富臣は「野見流合気拳術」で相手を一蹴する。富臣に拳闘家としての魅力を感じたNMFのスーパースター・神代は勝負を挑む。忘れかけていた闘いへの情熱が再び湧き上った富臣は、野見流奥義「いかづち」完成のため特訓を開始する。長篇アクション小説。
猿沢秀彦、古丹神人、比嘉隆晶、遠田宗春のジャズ・カルテットが、ハリウッド・ジャズ・フェスティバルに招かれた。が、宿泊先のモーテルで米人女性が殺され、猿沢が逮捕される。被害者の夫には恐るべき過去が。4人の超能力者は復讐鬼との死闘に臨む。『般若』の能力を生まれ持つ猿沢の思念が冴える。
京都の茶道家元の跡取り息子でジャズカルテットでベースを弾いている遠田宗春は、日米委員会の2人の米側メンバーを自らの茶室に招待した。が、その茶会に「バール教団」と称する国際テロ組織の3人の女テロリストが潜入するという情報が流れた。遠田ら超人カルテットは彼女らの拳法を粉砕できるか。
その日、成田空港に到着した1人のアメリカ人を待ち受けていたのは、私服警官と各国の諜報関係者たちであった。男の名はジョン・カミングス-元グリーンベレーの殺しのプロである。大使館の車で東京に向った彼は、後を退けてくる覆面パトカーにM26手榴弾を放った。12名の警官が負傷。5台のパトカーが炎上した。日米経済戦争は、陰の闘いへと突入していた。日本経済を支える社会の根幹を崩壊させるため、CIAから送りこまれた3人のプロに抗すべく選ばれた犬神拳の継承者・秋山隆幸の闘いは始まった。
何ものかに鋭い牙で裂かれた死体が、首都一円で次々に発見された。一命をとりとめた若い女は、「見たこともないような獣に襲われた」と証言した。妖獣狩りを依頼された古丹神人、比嘉隆晶、遠田宗春、猿沢秀彦の4人の超能力者は、妖獣の力の軍事利用を企む超大国の陰謀を粉砕すべく立ち上がった。
政界の黒幕として暗躍した服部宗十郎亡き後、日本各地で“ワタリの民”の大移動が始った。一方、関東一円の相互銀行では巨額の資金が流出、日本経済は大混乱をきたした。そんな中“ワタリ”の反乱分子・松田速人からの予告どおり、首相が誘拐されたのだ!?私立探偵・松永丈太郎は真相究明に乗り出すが、警視庁の公安に拉致され、ついに“荒服部の王”片瀬直人が立ち上った。痛快伝奇アクション完結篇。
超能力ジャズカルテットが活躍するライブハウスの傍で殺人事件発生。カルテットのメンバーのひとり比嘉隆晶は、何かに怯える金髪の少女に助けを求められた。少女の持つ超能力を軍事利用して、世界制覇を狙う国際テロリスト団の存在を知った若きジャズメンは、敢然と彼らに立ち向かう。痛快アクション小説。
21世紀後半、世界は相変らず血と硝煙に満ちていた。キューバ、ニカラグアはレッド・アメリカと呼ばれていたが、怖るべき殺戳事件が起った。反政府ゲリラ、政府軍、米空挺部隊、米陸軍特殊部隊と敵味方の区別なく惨殺された死体の山には腕や脚は勿論、首のないものもあった…。イランの首都テヘランで、一匹狼の殺し屋シド・アキヤマに接触した男がいた。日本の内閣官房情報室の黒崎と名乗る男は、シド・アキヤマに四人のテロリストの殺害を依頼した。彼らは特別な肉体を獲得したサイボーグだという。闘いは始まった。
謎のゲリラ集団が都内各所で破壊活動を起し、都市機能は完全に麻痺。事態を憂えた首相は、内閣調査室に真相の究明を命じた。一方、インドへ渡った「聖拳」の伝承者・片瀬直人は、タゴール師から、アルハット族と並ぶ超人部族が古代日本へ渡っていた事実を告げられる。帰国した直人は、古代山岳拳法を操る都市ゲリラと内閣調査室との戦いに巻き込まれてゆくが…。必殺拳が炸裂する痛快伝奇アクション第2弾。
松永丈太郎、かつて敏腕記者、今、しがない探偵。そんな彼に儲け話が舞いこんだ。依頼主は政界に絶大な力を持つ服部宗十郎、調査相手は大学生片瀬直人。楽な仕事と高を括っていたが、偶然、片瀬の凄じい武技を目撃、加えて服部の失脚を狙う現職総理の密命で、内閣調査室まで動きだしたー。1200年、連綿と続く服部一族の権力の秘密は何か?片瀬の正体は?一撃必殺の拳法が炸裂する超伝奇アクション。
ジャズ・ピアニスト橘章次郎のもとに突然、米国の大実業家からジャズ・フェスティバルへの出演依頼状が届いた。その夜、六本木での演奏を終えた帰り、橘は美女に酒を誘われたが、待っていたのは屈強な男たちだった。美女も男たちも、密命をおびた内閣調査室のエージェントだったのだ。彼らの狙いは何か?橘を招いた米人大実業家の真意は?長篇アクション。
比嘉たち4人のジャズプレーヤーの演奏を聴きに陳翔という中国人がやってきた。武術家でもある陳翔来日の真の目的は、天才空手家・比嘉と雌雄を決することだという。陳翔の行動に秘められた恐るべき謎とは何か?そしてついにテロリスト「ホワイト・タイガー」との息づまる決戦の日がきた!評判シリーズ第5弾!