著者 : 佐田千織
全世界で一億人の犠牲者を出しつつ、人類が辛うじて滅亡を免れてから9年。地球にただ一体残された巨大ロボット・ラペトゥスを入手したアメリカは、思いのままに他国を蹂躙していた。地球に全面核戦争の危機が迫る中、姿を消していたテーミスとエヴァたちがついに帰還する。それは、6000年前に巨大ロボットを地球に遺していった謎の種族との本格的遭遇でもあった……。星雲賞受賞『巨神計画』三部作、ここに完結!
異星人との遭遇は人類を結束させるどころか、激烈な不信と分断をもたらしてしまっていた。一方、テーミスの故郷の惑星での9年間に、ヴィンセントとエヴァたちに何が起こったのか? 人類同士の愚行と最終戦争を食い止めることはできるのか? テーミスとラペトゥス、二体の巨大ロボットが、両惑星のすべての人々の運命を背負って今、激突する!
巨大ロボット・テーミスを中核とした国連地球防衛隊の創設から九年。ついに恐れていた事態が訪れたーー未知の巨大ロボットが突如、ロンドン中心部に現れたのだ! だがその男性型ロボットは人類の呼びかけにも答えず、ただ不気味にたたずむのみ。恐怖に駆られた人類の強硬策は、かえって空前の大惨事を招く。彼らの意図は? 人智を超えた圧倒的存在に対し、人類の生き残りを賭けた戦いが始まる……。『巨神計画』待望の第二部登場!
人類はなすすべもなく滅亡の淵に追いやられた。四百万人の犠牲を出したロンドンをはじめ、世界各地の大都市に現れた十二体の巨大ロボットーー彼らに対し、あらゆる対抗手段は無意味だった。テーミスを発掘したのは過ちだったのか? 異星人は己を過信した人類を罰するために来たのか? 犠牲者は増加の一途をたどり、滅亡のタイムリミットは容赦なく迫る。そしていよいよ、国連地球防衛隊にとって最後の戦いが始まるーー!
どうやら人類は滅ぶらしい。最後の撤収便に乗らず、北極の天文台に残った老学者は、取り残された見知らぬ幼い少女とふたりきりの奇妙な同居生活を始める。一方、帰還途中だった木星探査船の乗組員サリーは、地球からの通信が途絶えて不安に駆られながらも航海を続ける。終末を迎える惑星の極北で、宇宙の孤独な大海でーーもしも世界が終わるなら、あなたは誰と過ごしたいですか? 『インターステラー』×『渚にて』のSF感動作。
少女ローズが偶然発見した、イリジウム合金製の巨大な“手”。それは明らかに人類の遺物ではなかった。成長して物理学者となった彼女が分析した結果、何者かが六千年前に地球に残していった人型巨大ロボットの一部だと判明。謎の人物“インタビュアー”の指揮のもと、地球全土に散らばった全パーツの回収調査という、前代未聞の極秘計画がはじまった。デビュー作の持ちこみ原稿から即映画化決定、巨大ロボット・プロジェクトSF!
体高六〇メートルを超す人型巨大ロボットのパーツ回収プロジェクトは、様々な困難に遭いつつも極秘裏に進んでゆく。だが計画が進むにつれ、疑問はむしろ増える一方だーーどうやって操縦するのか? そもそも何者が、何のためにこのロボットを地球に残したのか? 人類にこれを利用する能力は、資格はあるのか? ロボットが秘める力の全貌は? やがて計画を察知した各国間の緊張が高まるなか、プロジェクトは急展開を迎える……。
イド卿を救出したイオナは打倒セソンに向け態勢を整える。だがイオナを自分の右腕に選び、真摯な想いをぶつけてくる皇帝カイゴと、同じ竜眼卿として力を振るいすべてを支配しようと誘惑するイドとのあいだで、イオナは翻弄されてしまう。そして繰り返し見る先祖キンラの幻影がイオナを悩ませていた。国を守るため、イオナがくだした決断とは…。竜と人の交わりを描く中華風ファンタジイ二部作完結篇。
長らく姿を消していた幻の竜“鏡の竜”に選ばれて、“竜眼卿”の地位に就いた男装の少女イオン。だが、自分の真の名“イオナ”を叫べという“鏡の竜”の声を否定したために、竜と不完全な絆しか結べずにいた。そして、宮城のあらゆる人間が強大な力を目当てに彼女を利用しようと動いていた。そのなかで、イオンにさらなる試練がおとずれる…オーリアリス賞に輝いた、絢爛豪華な宮城で孤独な闘いに立ち向かう少女の物語。
2022年、経済危機や戦争で混乱状態にあった地球を、突如地殻変動と疫病が襲い、世界は崩壊した!そしてこの災厄こそ、異星生命体クリアンが引き起こしたものであった。生体エネルギーを食料とする彼らは、またたくまに全世界を支配し、人類はその食料と化した。だが、この怖るべき敵とその配下の怪物たちに立ち向かう者がいた。人間の持ち特殊能力を顕在化させた戦士の軍団ー“狼”“猫”“熊”たちが敢然と戦いを挑んだのだ。
凶悪な人間から逃れるため、安住の地を教えてくれる伝説の“白い骨”を求めて、予知能力を秘めた若い雌の象“泥”とその一族は冒険の旅に出た。リーダーの死、仲間割れ、飢えと渇きー旱魃に襲われた熱い大地で、数々の苦難にあいながらも旅を続ける一行は、果たして“白い骨”をさがし出すことができるのか?愛と勇気と知恵を象の世界に託して描く新しいメルヘン。
タイラーは別れた妻から、誘拐された息子ブライアンを取り戻してほしいと頼まれた。だが、息子は生まれて一年とたたないうちに死んだはず。かつて二人がいた狂信的な殺人者集団「ワイル・グループ」が使っていたドラッグのせいで、妻は錯乱状態なのか、それとも…?調査を始めたタイラーは、やがて精神共有作用をもつドラッグにより悪夢と現実の狭間へと踏みこんでいく…。