著者 : 光野多惠子訳
丸い地球のどこかの曲がり角で丸い地球のどこかの曲がり角で
爬虫類を愛する学者の父と本屋を営む母の軋轢のなかで育った、数字がすべての若者が世界の真実に触れていく表題作のほか、車を吹きとばすハリケーンのなか、絶品のワインを供に過去の思い出深い男たちと邂逅する「ハリケーンの目」、深夜のウォーキングで目にする水族館の水槽のような近隣の窓景を描く「亡霊たちと抜け殻たち」、奨学金の受給停止をきっかけに、路上生活者となった女子大学院生の彷徨譚「天国と地獄」など、蛇やワニの危険に満ち、差別や格差が色濃く残り、亡霊たちがさまよう土地で語られる傑作短篇集。
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