著者 : 冬森灯
<内容紹介> すてきな芸術とおいしい料理 それだけあれば、明日も幸せ ・・・ イルミネーションに飾られた小さなサーカステントにキッチンカー、お腹がぐうと鳴るいい香り。それらに出会ったあなたは運がいい。 そこは期間限定で現れる幻のビストロ「つくし」。 猫を思わせるギャルソンとシロクマのようなコックが、抜群においしい料理で迎えてくれる場所だ。 キッチンカーの赴くままに店を開く「つくし」だが、きまっていつも芸術のある場所に現れる。ピアノの演奏が聞こえる野外劇場、絵画が飾られたマルシェ、映画が上映されている砂浜……。 おいしい料理と素敵な芸術は最高のマリアージュ。弱った心と体をふっくら満たしてくれるので、どうぞ夢のようなひと時を楽しんでお帰り下さい。 <著者プロフィール> 第1回おいしい文学賞(ポプラ社)にて最終候補。2020年『縁結びカツサンド』にてデビュー。他の著書にキリンビール公式note×ポプラ社とコラボした『うしろむき夕食店』など。
<内容紹介> 二階建てのレトロな洋館に、ステンドグラスの嵌め込まれた観音開きの扉。ドアの両側には二つずつ背の高い格子窓。そこから見える満月のような照明と、おいしそうな香りが漂ってきたら間違いなし。そこが「うしろむき夕食店」だ。 “うしろむき”なんて名前だけど、出てくる料理とお酒は絶品揃い。きりりと白髪をまとめた女将の志満さんと、不幸体質の希乃香さんが元気に迎えてくれる。 お店の名物は「料理おみくじ」。 今宵の食事も人生も。いろいろ迷ってしまうお客さんに、意外な出会いを与えてくれると評判だがーー。 プロフィール 冬森灯(ふゆもり・とも) 第1回おいしい文学賞にて最終候補。『縁結びカツサンド』にてデビュー。
<story> 駒込うらら商店街に佇む、昔ながらのパン屋さん「ベーカリー・コテン」。 あんぱん、クリームパン、チョココロネ。気取っていない顔が並んでいて、見ているだけでほっとするような、そんなお店。 一家で経営してきたコテンの未来を背負うのは、悩める三代目・和久。 商店街が寂れる中で、コテンを継ぐべきか。「自分なりのパン」を見つけないといけないのではないか。創業者のじいちゃんが亡くなって、店名の「コテン」の由来もわからない。 日々迷いながらパン生地をこねる和久のもとには、愉快なお客たちがやってくる。 ヒョウ柄のコートを着込む占い師に、就活に落ち続ける学生、肉バカの肉屋の息子。 人の悩みに寄り添うパンを焼こうと奮闘する和久が、やがて見つけた答えとはーー しぼんだ心を幸せでふっくらさせる、とびきりあったかな“縁”の物語。 <プロフィール> 冬森灯(ふゆもり・とも) 第1回おいしい文学賞にて最終候補。本作がデビュー作となる