著者 : 助川哲也
もはや球界の一流チームとして、その地位を確実なものとしたかのごときわれらがナムコスターズ。向かうところ敵なしの快進撃を燥り広げ、咋シーズンもシリーズを制覇。笑いの止まらないぴぴ監督。ところが、またまた変な敵が現われた。何と、あのオールドスターズの生き残り、長鳥が、世界中から選手をかき集めて作った、「世界野球軍」だ。とんでもない豪速球を投げるアメリカ人のバーガーとか、芸術的なフィールドワークを見せるドイツの選手。しかし未開の秘境から連れて来られた選手は野球を知らなかったり、これは大変なメチャクチャチームなのだ。さあ、始まるぞ。
向かうところ敵なしの快進撃でファミスタリーグを制覇したナムコスターズ。もはや戦う相手もなく、勝利者の孤独にひたったいたぴぴ監督のところへ突如、挑戦状が舞い込んできた。宣戦布告してきたのは、日本球界の生き神様、ドクタードン哲春。彼が率いるウルトラオールドスターズは、往年の名選手ばかりの集団。すでに現役を引退した選手たちとはいっても、くさっても歴代名選手。ドクタードン哲春の不敵な笑いも何か秘策があってのことだろう。さあ、もうすぐプレイボール。なんだかとんでもない試合展開になりそうな予感がするのだが…。
なんと、万年最下位と言われ続けたナムコスターズが、ペナントレースで優勝してしまった!球界、マスコミは騒然。他の13球団の主力選手たちは悔しさのあまり自分たちでオールスターズを結成し、ナムコスターズに果たし状を叩きつけた。今年から監督専任になったぴぴは、「やってやろうじゃないの、ぼくらの優勝はぜえったいまぐれなんかじゃないぞ、オールスターズだろうがなんだろうが、束になってかかってきやがれ!」とひとり気炎をはくが、球団の名誉を賭けたこの対戦の結果やいかにー?再び、華麗な“ぴぴマジック”は見られるのか。