著者 : 務台夏子
ロンドンに住むケイトは、又従兄のコービンと住居を交換し、半年間ボストンのアパートメントで暮らすことにする。だが新居に到着した翌日、隣室の女性の死体が発見される。女性の友人と名乗る男や向かいの棟の住人は、彼女とコービンは恋人同士だが周囲には秘密にしていたといい、コービンはケイトに女性との関係を否定する。嘘をついているのは誰なのか?想像を絶する衝撃作!
上演中の芝居の脚本家が、客席の暗闇のなかで喉を掻き切られて死んでいた。駆けつけたNY市警のマロリーとライカーは捜査を開始する。だが、劇場の関係者は全員が変人ぞろい。おまけにゴーストライターなる人物が、日々勝手に脚本を書き換えているという。ゴーストライターの目的は?殺人事件との関わりは?氷の天使マロリーが舞台の深い闇に切り込む。好評シリーズ最新刊。
授業で身近な年長者の伝記を書くことになった大学生のジョーは、訪れた介護施設で、末期がん患者のカールを紹介される。カールは三十数年前に少女暴行殺人で有罪となった男で、仮釈放され施設で最後の時を過ごしていた。カールは臨終の供述をしたいとインタビューに応じる。話を聴いてジョーは事件に疑問を抱き、真相を探り始めるが…。バリー賞など三冠の鮮烈なデビュー作!
森の中で、袋に入れられ木から吊るされていた三人。イカれたパーティー・ガール、狂気に冒された配給所の聖女、そして小児性愛者。唯一の目撃者は、妖精のような顔立ちの、ウィリアムズ症候群の少女だった。マロリーは、少女の繊細な心を思いやるチャールズと対立しながらも、自分を慕う少女に犯人を思い出させようとする。マロリーと少女の奇妙な絆を描く、好評シリーズ最新刊。
完璧な美貌の天才ハッカー、ニューヨーク市警刑事キャシー・マロリー。彼女の家の居間に素性のわからぬ女の死体。部屋の主は行方不明。自殺か、まさかマロリーが殺したのか。相棒のライカーは彼女のあとを追う。マロリーが車を飛ばすのはルート66、別名マザー・ロード。自分が生まれる前に書かれた古い手紙をたどる彼女の旅が、ルート66上で起きた奇怪な殺人事件と交差する。
元神父で心理学者の老人に率いられた、行方不明になった子どもの親たちの奇妙なキャラバン。そのメンバーの一人が殺された。死体の手は切り離され、代わりに置かれていたのは古い子どもの手の骨。州を越えて進むキャラバン。狙われるメンバー。ルート66上で幼い子どもが殺され埋められた事件を追うFBI捜査官。マロリーは子どもを護り、犯人を捕らえることができるのか?
ヴェネチアで不思議な老姉妹に出会ったことに始まる夫婦の奇妙な体験、映画『赤い影』の原作「いま見てはいけない」、急病に倒れた牧師の代理でエルサレムへのツアーの引率役を務めることになった聖職者に次々と降りかかる出来事「十字架の道」など、日常を歪める不条理あり、意外な結末あり、天性の語り手である著者の才能が遺憾なく発揮された作品五篇を収める粒選りの短編集。
完璧な美貌の天才的なハッカーでニューヨーク市警の刑事、キャシー・マロリー。弟の清掃会社を代わりに経営し、警察に復帰する気がないような、傷病休暇中の相棒ライカーの態度に彼女は苛立ちを募らせていた。そしてジョアンナ・アポロ。清掃会社で働くその女性にはFBI捜査官がつきまとい、彼女に嫌がらせをしていた浮浪者は殺された。ライカーが心を寄せる女性は何者なのか。