著者 : 北川由子
不可解の国のアリッサ(上)不可解の国のアリッサ(上)
アリッサ・ガードナーにはふたつの悩みがあった。ひとつは、あの『不思議の国のアリス』のモデルだったアリス・リデルの子孫だということ。それをクラスメイトに毎日からかわれてうんざりしていた。もうひとつは、突然虫や花の声が聞こえるようになったこと。自分はおかしいのかもしれないとひとりで悩み続けていた。だがある日、アリッサは入院中の母親から虫たちの声が聞こえるのはアリスにかけられた呪いのせいだと教えられる。呪いを解くために不思議の国へ旅立ったアリッサ。だがそこはキャロルの本とは違い、耳のような骨がある小人の白ウサギ、彼女を食べようとする花のゾンビなど、不気味な生き物だらけの悪夢のような世界だったー!
不可解の国のアリッサ(下)不可解の国のアリッサ(下)
不思議の国へやってきたアリッサが出逢ったのは、不気味な生き物たちだけではなかった。幼い頃から知っていたはずなのになぜか存在を忘れていた、翼を持つ青年モーフィアスと再会したのだ。アリス・リデルの呪いを解くには、彼女が不思議の国で巻きこした混乱を元に戻さなくてはいけないとモーフィアスから教えられたアリッサはいくつもの試練に挑む。眠りについたお茶会の出席者たちを目覚めさせ、チェシャ猫の魂を探し…。そして、最後にアリッサを待ち受けていたものはー。奇妙な世界観で紡がれた、ダークで美しい、もうひとつの『不思議の国のアリス』。
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