著者 : 原岳
小窓の王小窓の王
過酷な状況に豹変した “魔の山”を生き延びるー 極限の世界を描いた山岳小説 この大自然の海原の中で、人間の無力さを全身で悟る。今はこんなにも穏やかで、こんなにも簡単にこの場に立つことができるのに、ひとたびそれが変貌するや否や、一瞬にして人の命は散る。あの時はもがけども、もがけども何も変わらず、あがけども、あがけどもその大自然の摂理に響くことはなかった。どんなに強く念じても、どんなに激しく抵抗しても、大いなる天地の営みはどこまでも普遍だったのだ。 第一章 初夏の弔問 第二章 小窓尾根 第三章 それぞれの運命 第四章 残骸 第五章 山の呼び声
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