著者 : 原正人
ソクチョの冬ソクチョの冬
わたしの父親はフランス人で、母親が韓国人。韓国で生まれ育ち、父親とは一度も会ったことがない。フランスに行ったこともない。今は北朝鮮国境近くの町、ソクチョの小さな旅館で働いている。ある日、旅館にフランス人のバンド・デシネ作家がやって来る。わたしは作家の世話をするうち、何を描いているのかに興味を持ち、スケッチブックを覗き見るー。自らもフランス人の父と韓国人の母をもち、スイスで執筆する著者による、全米図書賞翻訳部門受賞作。
砂漠が街に入りこんだ日砂漠が街に入りこんだ日
破滅寸前の世界は、どんな居場所も、手がかりも与えてはくれない。そこはLUOES、幻想都市。顔をなくした人々の群れ。ルールを知らないゲームの中を、自力で歩いていく、8つの「私」の物語。騒音から抜けだし、あらたに「発見」したものはー。
それからの彼女それからの彼女
幸せな結婚生活を望む彼女を待ち受けていたのは、激動の五月革命と、社会運動に傾倒していく夫の姿だったー。フランソワ・トリュフォー、フィリップ・ガレル、ベルナルド・ベルトルッチ、ジョン・レノン&ポール・マッカートニー、ミック・ジャガーなど、時代の寵児たちの中でゴダールの妻として過ごした1年を、みずみずしく、時にユーモラスに描いた話題作。
彼女のひたむきな12カ月彼女のひたむきな12カ月
受験勉強に励んでいたアンヌは1966年6月のある日、新進気鋭の映画監督ジャン=リュック・ゴダールに手紙を送る。それが彼女の運命を変えてしまうとは、考えもせずにー。舞台は古き良きブルジョワ文化と若者の新しい文化がせめぎ合い、政治と芸術が混沌と共存していた時代。毛沢東思想の影響を受けていたゴダールは、アンヌを主役に『中国女』の撮影を始める。
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