著者 : 原正人
わたしの父親はフランス人で、母親が韓国人。韓国で生まれ育ち、父親とは一度も会ったことがない。フランスに行ったこともない。今は北朝鮮国境近くの町、ソクチョの小さな旅館で働いている。ある日、旅館にフランス人のバンド・デシネ作家がやって来る。わたしは作家の世話をするうち、何を描いているのかに興味を持ち、スケッチブックを覗き見るー。自らもフランス人の父と韓国人の母をもち、スイスで執筆する著者による、全米図書賞翻訳部門受賞作。
破滅寸前の世界は、どんな居場所も、手がかりも与えてはくれない。そこはLUOES、幻想都市。顔をなくした人々の群れ。ルールを知らないゲームの中を、自力で歩いていく、8つの「私」の物語。騒音から抜けだし、あらたに「発見」したものはー。
本書原作、ミシェル・アザナヴィシウス監督による映画『グッバイ・ゴダール!』が 2018年7/13(金)に日本公開決定! アンヌ・ヴィアゼムスキーが ゴダールと過ごした日々を綴った自伝的小説 五月革命に没頭するゴダールと 20歳になったアンヌの結婚生活のゆくえは── 1968年、フランス・パリ。 映画監督ゴダールとアンヌは新しく越してきたアパルトマンで、ともに暮らし始めていた。 五月革命が巻き起こり、学生や知識人によるデモ・ストライキの絶えない毎日の一方、 ベルナルド・ベルトリッチ、フィリップ・ガレル、ビートルズ、ローリング・ストーンズをはじめとする人々との出会いがあった。 幸せを感じつつも、革命に傾倒し商業映画と決別するゴダールに戸惑いを隠せないアンヌ。 二人が別れに至る決定的な出来事が起こるまでの日々が、生き生きと、そしてときにユーモラスに描かれる。 昨年惜しまれつつ亡くなったアンヌ・ヴィアゼムスキーによる、 自伝的小説『彼女のひたむきな12ヵ月』の続編。 『グッバイ・ゴダール!』 7月13日(金)より全国順次公開 主演: ステイシー・マーティン、ルイ・ガレル 監督: ミシェル・アザナヴィシウス 映画公式サイト: http://gaga.ne.jp/goodby-g/
受験勉強に励んでいたアンヌは1966年6月のある日、新進気鋭の映画監督ジャン=リュック・ゴダールに手紙を送る。それが彼女の運命を変えてしまうとは、考えもせずにー。舞台は古き良きブルジョワ文化と若者の新しい文化がせめぎ合い、政治と芸術が混沌と共存していた時代。毛沢東思想の影響を受けていたゴダールは、アンヌを主役に『中国女』の撮影を始める。