著者 : 友成純一
単身バリで女三昧の生活をおくる良治は、祭の夜に禁忌を犯して村を追放され、少女イェニのもとへ。一方、良治が行方不明になったという知らせを受けた妻の恵子は、原因不明の頭痛に悩まされながらもバリに向かう。次第に現実と異界の境は崩れてゆき…
今から五年前、日本全土を襲った大地震。誰もが“感じた”地震だったが、不思議なことに何も被害はなかった。幻覚地震と呼ばれるその地震の後、今まで目に見えなかったものが、日本各地に出現するようになる。魔物、妖怪、物の怪などが現実の世界に現れたのだ。あるものは、徒党を組んで人を襲い、あるものは、人に憑依して人肉を喰らう。妖怪と人間の怪異な世界を描く、書き下ろし長篇スプラッター・ホラー。
どこにでもある新興住宅街のアパートで、その前代未聞の事件は起った。血まみれの現場には、臓器を取り出され、全裸となって変わり果てた美人OLの姿があった。しかも臓器の一部を持ち去られてー。いったい被害者の身に何が起ったというのか?やがて、彼女を執拗につけ狙っていたものが、次々に浮かび上がるが…。鬼才・友成純一の描く戦慄のストーカー世界、書き下ろし。
19世紀末のロンドンで起こった売春婦5人の連続殺人。その手口の残虐さで、現代に語り継がれる『切り裂きジャック』事件を、著者現地取材により緻密に再現した猟奇のセミ・ドキュメント・ノベル幽界版ロンドン・ガイド同時収録。
受験生-雷太が目覚めて初めて目にしたもの、それは、親友の田中の惨殺死体だった。人間ワザとは思えない残忍な手口は、見るものすべてを震えあがらせた。疑惑の目が雷太に集中するなか、彼のまわりでまた、同じような殺人が。雷太の恐怖はやがて、街全体をのみ込んでゆく。鮮血飛び散るパニック長編の傑作。
東京・新宿の超高層ビルに謎の組織「至福教団」が出現して以来、都内で異常な事件が続発した。通り魔殺人、ポルターガイスト、さらには、突然身体が人肉花火のように爆発する超カマイタチ…街は恐怖に怯え、猟奇の世界と化した。果たして、この怪奇現象は至福教団の仕業なのか?そして教団の教義〈土竜の心臓〉とは?教団の正体を暴くため、陸自中央調査隊・陣内と内調・氷室の切れ者二人が手を組んだが…。スーパー猟奇アクション。
海面下8千メートルの深い闇で、2億年の眠りにつく生命体があった。現代人の欲望はその海底に放射能廃棄物を沈め、「彼」に巨大な目覚めを呼びおこしてしまう。人類への復讐を誓う「彼」は、地を震わせ大気を裂いて、列島に襲いかかった!人も大地も食いつくされる!文明社会への警鐘、長編パニックの傑作!
夢の中で物ノ怪にレイプされつづけた女の胎内に生命が宿った。それは次第に意志をもちはじめ、胎内から女をコントロールしてゆく。女は新鮮な生肉を欲しがり、さらに自らの手脚をも食べ尽くした…。-お食べ、たんとお食べ。大きくなるんだよ。わが子が腹腔の肉を食らう振動、肉の千切れるブツブツという響きが彼女の胴を揺する。それは、ついに女の下腹を食い破り、この世に現れ出た-!デーモンの子の誕生である。