小説むすび | 著者 : 吉森大祐

著者 : 吉森大祐

東京彰義伝東京彰義伝

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講談社

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2022年11月9日 発売

江戸はいかにして東京になったのか? 戊辰戦争から江戸城無血開城、そして上野戦争ーー下町娘と“宮さま”の出会いが江戸の運命を変える!  明治十五年、新政府は維新において功績のあった者たちに報告書を出すよう求めたが、上野戦争で死んだ者の菩提を弔うための寺を作ろうとしている山岡鉄舟はどこ吹く風。剣弟子の香川善治郎は、すでに詳細な書面を出した勝海舟に江戸城の無血開城はじめすべての功績が奪われるのではないかと気が気ではないが、他人のメンツをつぶすような野暮を嫌う江戸っ子の鉄舟は、手柄は勝のものでよいと言って取り合わない。それでも江戸の町を戦火から守り、東京の礎を築いたのは師匠であると信じて疑わない香川は、書面の代筆を願い出る。そう思いつめる香川に鉄舟は、なぜ江戸が東京になりえたのか真実が知りたかったら「この町そのものである女」佐絵の話を聞くがよいと紹介状を書く。  下町の名物湯屋「越前屋」の娘・佐絵と上野寛永寺の若き輪王寺宮の間には知られざる深い絆があったーー。 「すぐに、出立しようーー江戸の民を、守るのだ」 江戸を壊滅させようと迫りくる官軍をかき分け、駿府城の総督府へと向かう輪王寺宮の思いとは?

うかれ十郎兵衛うかれ十郎兵衛

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講談社

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2021年4月26日 発売

蔦重の最高傑作「東洲斎写楽」はなぜ一瞬にして消えたのか? 喜多川歌麿、東洲斎写楽、恋川春町、山東京伝、曲亭馬琴……鋭い閃きと大胆な企てで時代を切り開いた稀代の出版プロデューサー・蔦屋重三郎が世に送り出した戯作者や絵師たち。江戸の精華として誰もが知る彼らの人生の栄光と悲哀を描いた連作短編集。 寛政六年、奢侈禁止令によって客足が遠退き、破綻の危機に瀕した芝居町。立て直しのために芝居小屋「都座」の座主・都伝内が白羽の矢を立てたのは蔦屋重三郎だった。同じく奢侈禁止令の影響でさびれていた吉原遊郭を、無名の絵師だった喜多川歌麿を起用して花魁の錦絵を描かせ、評判を高めて再興した手腕を買われたのだ。苦慮する蔦重は、都伝内が上方から迎えた人気作者・並木五瓶の話を聞き、書見台に散らばる走り書きに目をつけるーー。 「最後の機会を与えましょうーー。もし、あなたが、本気で絵に取り組もうという覚悟と気組があるのならば」 『ぴりりと可楽!』で第三回細谷正充賞を受賞した著者の新作、早くも登場!  美女礼讃 桔梗屋の女房 木挽町の絵師 白縫姫奇譚 うかれ十郎兵衛

ぴりりと可楽!ぴりりと可楽!

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講談社

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2020年8月19日 発売

お笑い興行が禁止されて100年。旦那衆の道楽となった「お笑い」を、庶民の娯楽へと飛躍させた江戸落とし噺の元祖・三笑亭可楽のまっしぐら人生! 三宅裕司さん、春風亭昇太さん、大絶賛! 櫛職人の又五郎は「お笑い」好きの粋な旦那衆が揃う〈噺の会〉の下っ端ながら、大坂からやって来たお笑い芸人を向こうに回し、ここでやらなきゃ江戸っ子の名折れとしゃしゃり出る。が、急ごしらえの寄席はたった五日で店仕舞い。自分のあまりの不甲斐なさに江戸の街を飛び出した又五郎、百戦錬磨の芸人たちが集う街道沿いの宿場町、越ヶ谷・松戸で揉まれて丸二年。修業の末にようやく掴んだ前代未聞の即席芸〈三題噺〉で一世一代の大勝負に打って出る! 又五郎「確かにおいら、頭の軽い江戸っ子よ。いつも思い付きでおっちょこちょいをやっちゃあ、周りに迷惑をかけてきた。難しいことを考えるのは苦手だし、もとが無学な職人だ。だがなあ、この三題噺ってやつは、ただの思い付きじゃァねえ。今度は違うんだ。--おいらだけの創意工夫だよ」 於奈津「あたしを嫁にしたいだろう? じゃァ、いくらでも待ってやるから、かならずイイ男になって迎えに来て!」 源兵衛親方「いいか、又五郎。生きるってえのは、そりゃァ苦しいもんだ。若え頃に、心の中にある『言い訳』ってえ阿片に毒された半端モンはな、いつか必ず、生きる苦しさに負けて、あれやこれやと言い訳をしては楽に逃げこむ。女房子供を育てるてえ、お天道様との当たり前の約束から、言い訳まみれで逃げ出そうとしやがる。そういう半端なクソ男のせいで不幸になった女子供を、この町でたくさん見て来たんだ。於奈津だけは、そんな男にゃァ触れさせねえ」 小鉄「アニキは顔がよくって背が高い。粋でイナセな江戸職人で、何をやらせてもうまくやる。おいらを見ろ、奉公先ではバカ扱い、〈噺の会〉では下手扱い。女にゃモテず、顔も悪けりゃ屁も臭い。そんなおいらがガキの頃から一緒のアニキのためになんかやろうと思って何が悪いんだ!」 左団次「貴殿は拙者にとって師匠でござる。下谷稲荷での勧進のおり、酔客の狼藉に動揺した拙者をかばって舞台に飛び出し、師匠はおっしゃった。『あるもん全部さらして生きるしかねえんだよ。汚かろうが下手だろうが、面白かろうがツマらなかろうが、これが左団次だ』と。恥ずかしながら拙者そのものでござる。拙者、このような言葉をいただいたのは、生まれてはじめてに候。この感激、命を賭すに値すべきもの」 大田南畝「新しきものはバカが創ってきた。手前のような小賢しい年寄りは、なにかとうじゃうじゃ文句を付けて、新しきものをつぶしてしまう。今日登壇する奴らはわずかに二十代。正真正銘のバカであるゆえ、安穏に新しい事ができるのでございます」

逃げろ、手志朗逃げろ、手志朗

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講談社

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2019年1月24日 発売

幕末、京の街を守護する会津藩士・古畑手志朗は、父親を何者かに惨殺された。呆然とする手志朗に、会津藩の仲間たちは仇討ちのため新撰組に加盟するよう勧める。そこは、野獣のごとき猛者どもが血の雨を降らせる、とんでもないブラックな集団だった。道場の稽古で叩きのめされ、夜の飲み会は慣れぬ花街。ひとを斬ったこともないのに市中巡邏で浪人と対決。泣きそうになりながら走り回る手志朗の前に、ひとりの少女があらわれた…… やべーぜ、新撰組! 剣よりも学問が好きな会津藩士がいつの間にやら新撰組に。 そこは荒くれ者の吹きだまり。脱走が死を意味する出口なしの牢獄だったーー。 <内容紹介> 幕末、京の街を守護する会津藩士・古畑手志朗は、父親を何者かに惨殺された。呆然とする手志朗に、会津藩の仲間たちは仇討ちのため新撰組に加盟するよう勧める。流されるままに新撰組隊士となった手志朗。そこは、野獣のごとき猛者どもが血の雨を降らせる、とんでもないブラックな集団だった。道場の稽古で叩きのめされ、夜の飲み会は慣れぬ花街。ひとを斬ったこともないのに市中巡邏で浪人と対決。泣きそうになりながら走り回る手志朗の前に、ひとりの少女があらわれた……。 幕末の京でモテまくる新撰組の中で、地味な下女に惚れた会津武士の不器用な恋の行方は?

幕末ダウンタウン幕末ダウンタウン

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講談社

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2018年1月11日 発売

新撰組の新参隊士・濱田精次郎が旧知の噺家・桂文枝と再会し、寄席の舞台に立つよう勧められる。最初は固辞した精次郎だったが、寄席という場所にはいろんな情報が入り乱れていると聞かされ、手柄を立てるきっかけになるかもしれないと迷い始める。そうしたある日、一人の芸人が寄席を笑いの渦に巻き込んでいるのを目のあたりにして衝撃を受けてしまう。それは長州藩士とつながりのありそうな元芸妓の松茂登だった……。 慶応三年、京四条の河原町ーー鴨川の河原には葭簀張りの見世物小屋が建ち、川沿いには劇場の幟がはためている。その光景はつい最近新選組に入隊したばかりの濱田精次郎の目には嘘くさく映っていた。サムライたちが夜ごと血で血を洗っている激動の時代にしてはあまりにも平和に見えるからだ。その矛盾する様相に複雑な感慨を抱きながら大橋の欄干にもたれかかっていた精次郎へ声をかけてきた者があった。見ると、彼がかつて大坂船場の賭場で用心棒をしていた頃知り合った藤兵衛である。桂文枝という噺家であるこの男は、博打好きが高じて借金を抱えたあげく噺のネタを質草に取られ、その結果高座に上がれなくなり京へと流れてきたのだという。そのいきさつもさることながら人の気をそらさない話術によって、精次郎はいまだ手柄を立てられずにいる屈託をつい明かしてしまう。気の良い文枝はすぐさま協力を申し出るのだったが、その内容は驚くべきものだった。文枝は精次郎へ四条河原亭の舞台に立ち「新撰組小噺」をやるように進言したのである。そんなふざけた真似がサムライである精次郎にできるはずのものではない。しかし、寄席という場所はいろんな人間が出入りする、情報の宝庫だというのである。そこに身を置くことで長州や薩摩に関する有益な情報を掴める可能性があるのだとも。そして精次郎と文枝の前に長州藩士とつながりがありそうな絶世の美女・松茂登が現れる……。 一 新参隊士 播磨精次郎 二 六番隊組頭 井上源三郎 三 播磨大神楽 染之助・染太郎 四 三本木芸妓 松茂登 五 二番隊組頭 永倉新八 六 浪人 濱田精次郎 七 長州藩士 伊藤俊輔 八 醒ヶ井団子屋おがわ 亭主・なつ 九 新撰組副長 土方歳三 十 桂ダウンタウン 松茂登・濱田

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