著者 : 吉澤康子
この本がきっと、わたしの父のもとへ導いてくれる。 レベッカは、7つの奇妙なおとぎ話が収められた本を手がかりに 幼いころに家を出た父親を探す。切なくも心温まる家族の物語! ★〈woman&home〉誌2021年ベストブックス選出 ★〈ウォーターストーンズ〉書店2022年5月のスコットランド本選出 幼い頃に両親が離婚したレベッカは、父のレオに20年近く会っていない。ある日、男性記者が取材でレオの行方を尋ねてきた。レオはBBCの子ども番組に出演していた人気俳優だったが、レベッカは彼の生死すら知らない現状に疑問を持ち、父が書いたというおとぎ話を手がかりに彼を探そうとする。「収集家と水の精」「世界の果てへの船旅」「魔女とスフィンクス」……7つの奇妙な物語と想像力のきらめきが導く、心温まる家族小説!
冷戦下のアメリカ。ロシア移民の娘であるイリーナは、CIAにタイピストとして雇われるが、実はスパイの才能を見こまれており、訓練を受けてある特殊作戦に抜擢される。その作戦の目的は、反体制的だと見なされ、共産圏で禁書となっているボリス・パステルナークの小説『ドクトル・ジバゴ』をソ連国民の手に渡し、言論統制や検閲で迫害をおこなっているソ連の現状を知らしめることだった。--そう、文学の力で人々の意識を、そして世界を変えるのだ。一冊の小説を武器とし、危険な任務に挑む女性たちを描く話題沸騰の傑作エンターテインメント!
1944年9月。英国補助航空部隊の女性飛行士ローズは、戦闘機を輸送する途中でナチスに捕まり、ラーフェンスブリュック強制収容所に送られてしまう。飢えや寒さに苦しみながら過酷な労働に従事するローズが、収容所で出会った仲間と生き延び、地獄を脱出するための意外な方策とはーー。数々の日記や手紙で構成された先の見えない展開と結末が胸を抉る。少女たちの友情と闘いを描く、『コードネーム・ヴェリティ』を超える傑作!
第二次世界大戦中、イギリス特殊作戦執行部員の女性がスパイとしてナチスの捕虜になった。彼女は親衛隊大尉に、尋問をやめる代わりに、イギリスに関する情報を手記にするよう強制される。その手記には、親友である女性飛行士マディの戦場での日々が、まるで小説のように綴られていた。彼女はなぜ手記を物語風に書いたのか? さまざまな謎が最後まで読者を翻弄する傑作ミステリ。訳者あとがき=吉澤康子