著者 : 吉田勝江
ジョーが亡き伯母からゆずりうけたプラムフィールドの家は、いまや様々な境遇の子供を預かる学園のにぎわいを見せていた。そこにやって来た、ヴァイオリン弾きの孤児のナットと、暗い過去をもつ不良少年ダン。次々に起こる悲喜こもごもの出来事のなかで、個性豊かな子供たちはぶつかり合いながらも情緒豊かに成長してゆく。マーチ家の姉妹たちが、それぞれの家庭を育む姿を描く、その後の「若草物語」。
プラムフィールドで成長した子供たちは、それぞれの夢を追い求め巣立っていった。一段落したジョーは幼い頃から好きだった物語を再び書きはじめ、小説家としての成功をおさめる。職業をもつ女性としての喜びと苦労をかみしめながらも、メグやエイミーとともに、マーチ家の母のひとりとして子供たちの人生を温かく、ときに厳しく見守ってゆく。四姉妹から始まった壮大なマーチ家の物語が、ついに迎える終幕。
時は十九世紀半ば、アメリカの片田舎に、戦地に赴いた父の不在を預かる優しい母と、四姉妹の一家があった。美しく聡明な長女メグ、奔放で空想好きな次女ジョー、内気で優しい三女ベス、愛らしく夢見がちな四女エイミー。貧しいけれど仲睦まじく幸せに暮らすこの四姉妹が、様々な困難にあいながらも、個性を輝かせ、大人の女性に成長してゆくさまを、美しい絵巻のように描き出した、オルコット女史の自伝的傑作小説。
メグの結婚そして出産から、姉妹の人生はついに花開き始めた。ジョーは好きな物書きを続けながら一家の長として姉妹の面倒を見、一方で盟友ローリーからの求愛に悩んでいた。エイミーは少女らしさを残しつつ、慎みや思いやりを学び憧れのレディへの道を突き進む。そしてベスは、弱りゆく体の声を自ら聞きながらも、心安らかに、自分にとっての幸せを見いだしていた。姉妹それぞれが真実の愛と人生をみつける、感動のドラマ。