小説むすび | 著者 : 吉田洋子

著者 : 吉田洋子

白雪の英国物語白雪の英国物語

小さな宿を独りで切り盛りするアマベルが突然の嵐に心細い思いをしていた夜、オリヴァーという医師が部屋を求めてやってきた。彼の気さくで温かい人柄に安心感を覚えた彼女は、人生で初めて男性に憧れを抱いた。ある日、孤独に苛まれたアマベルが将来への不安に人知れず涙していると、そこへ偶然オリヴァーがやってきて…。(『聖夜に祈りを』)。薄暗い地下の使用人部屋で暮らす執事の娘アンジーは、屋敷の主の跡継ぎレオが妻子を亡くしたとき、慰めたい一心で彼に寄り添い、情熱を交わした。だが妊娠がわかると、出自不詳の子を孕んだ女呼ばわりされて追い出されてしまう。レオも、実の父も、かばってはくれず…。2年後、幼子を育てる彼女の前に、レオが現れた!(『永遠のイブ』)。イアンだわ!クリスマスの集まりで、ジュリアはずっと想いつづけてきた美しい貴公子を見つけて思わず声をあげた。4年ぶりの再会。彼は事故で瀕死の傷を負って以来、社交界から姿を消していた。ジュリアは喜び勇んで駆け寄ったが、彼の手には杖が握られ、顔も堅苦しいまま。まぶしかったあの笑顔はどこへ行ってしまったの?(『秘めつづけた初恋』)。

残酷な秘密残酷な秘密

雷雨の中、帰宅を急ぐサラは道に飛び出し、車に轢かれそうになった。 運転していたのは町の名士で実業家のジェイク・ホーガンで、 彼からお詫びの花束が届き、翌日にはわざわざ様子を見に来てくれた。 紳士的なジェイクに、サラは生まれて初めて胸のときめきを覚えた。 でも、私のような、幼い娘を育てている女に、彼は興味なんてないはず。 それに、私には誰にも言えない秘密が、男性と親密になったら 打ち明けないわけにはいかない秘密がある……。 恋心を止めたいサラだったが、会うごとにジェイクに惹かれ、 雷鳴に怯えていたある夜、彼になだめられるうちに一線を越えてしまう。 そして、露見したーー彼女がまだ、純潔の身だったということが! 〈薄幸のシンデレラと幼な子〉と題して、やむにやまれぬ事情で小さな子供を育てるヒロインと大富豪とのロマンスを特集します。幼い少女の“母”として生きてきたサラの秘密の真相とはーー? ベテラン作家キャサリン・ジョージの、優しくて切ない名作です。

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