著者 : 吉田薫
フルダ・ヘルマンスドッティル、六十四歳。女性警部として実直に職務に励むも“ガラスの天井”に出世を阻まれ、数カ月後に定年が迫っていた。ある朝、年下の上司から二週間後に後輩に席を明け渡すよう急に指示される。最後に未解決事件を担当させるよう進言したフルダは、ロシア人女性不審死事件の単独捜査を始めた。当初は難民申請が通らず自殺したとされていた彼女だったが、やがて売春組織の関与が見え始める。真実に迫るフルダを待ち受けていたのは、あまりにも悲劇的な運命だった。アイスランド・ミステリの気鋭、待望の新シリーズ。
アイスランド北部の建設現場で男性の撲殺死体が発見された。シグルフィヨルズル署の警官アリ=ソウルは捜査に駆り出される。一方、首都レイキャヴィークの女性ジャーナリスト、イースルンも調査のため北に向かった。被害者の足跡を追ううち、事件の裏側で一人の少女が命の危機に瀕している可能性に行きあたる。少女の居場所は?その頃、アリ=ソウルの同僚フリーヌルには脅迫メールが届いていた。ある過去を抱える彼は、精神的に追い詰められてゆき…。世界的ゲームクリエイター・小島秀夫氏が「マニアも唸らせる傑作」と評した、北欧ミステリの真骨頂。
アイスランド最北の小さな町シグルフィヨルズル。日が昇らぬ極夜の季節が近づいたある朝、アリ=ソウルに一本の電話が入る。署長ヘルヨウルフルの妻からで、夫の行方が分からないという。アリ=ソウルは、町はずれの空き家で瀕死の重傷を負って倒れている署長を発見する。そして署長の息子から、事件現場で父親が何をしていたかを知っていると聞く。空き家ではドラッグが売買され、それに政治家が絡んでいる可能性もあるという。空き家は五十年ほど前、住んでいた双子の一人が死んだ場所でもあった。十四か国で翻訳された北欧ミステリの人気シリーズ第二弾!
脳波によってコンピュータを操作するシステム「マインドサーフ」を通し、開発者エリックの妻ハンナは未知のコンピュータ・ウィルス「モナ」に感染し、死の淵をさまよった。「モナ」は突然変異をくり返し、世界を滅ぼす生物兵器と化していく。唯一の生還者ハンナの血液からワクチンを製造しパンデミック阻止を図る者と、それを使い世界を操ろうとする者、両者の間で翻奔されながら大切な存在のために闘う者。様々な思惑を巻き込み、物語は驚愕のラストへ。米国版『ゴジラ』の脚本家による映画化が進む、話題のスウェーデン発ノンストップSFスリラー、堂々の完結!
新人警察官アリ=ソウルの赴任先は、アイスランド北端の小さな町、シグルフィヨルズル。「ここらじゃどうせ何も起きない」と、着任早々上司は言った。だが二か月後、老作家が劇場の階段から転落、死亡する事件が起きる。上司は事故を主張したが、アリ=ソウルは殺人を疑った。さらに雪の中で半裸の女性が倒れているとの通報がー彼女は瀕死の重傷を負っていた。捜査を進めるアリ=ソウルの耳に、住民の不穏な過去ばかりが届き始める。町の外へ通じる唯一の道は雪崩で塞がっている。犯人は町の中にいる!北欧ミステリの超大型新人、日本初上陸シリーズ第1弾。
普通の生活を送ろうとしていたマルコだったが、非道な叔父が率いる犯罪集団に見つかってしまう。必死の逃亡を図るも、彼を狙うのはかつての仲間たちだけに留まらなかった…。事件の鍵を握る少年を巡って、激しい追跡劇が繰り広げられるコペンハーゲン。はたして特捜部Qはマルコを救うことができるのか。シリーズ史上最高の疾走感とサスペンスフルなストーリー。カールやアサドたちQの面々にも、大きな転機が訪れる!
未解決だった難事件を次々と解決、やっと日の目を見つつある特捜部Q。だが捜査を待つ事件は増えるばかりだ。そんななか、特捜部の紅一点ローセが掘り起こしてきたのは、20年以上前にエスコート・クラブの経営者リタが忽然と姿を消した奇妙な事件。しかもリタとほぼ同時に失踪した者が、他にも5人いることが判明し…。デンマークの代表的文学賞「金の月桂樹」賞を受賞、ますます波に乗る大人気警察小説シリーズ第4弾!
リタの失踪事件は、ひとりの女性のあまりに悲惨な過去と、過激な思想を掲げる新進政党の暗部へと、Qの捜査を導いてゆく。いっぽう、特捜部長カールの心を蝕む過去の事件にも新たな展開が。カールの身辺はにわかに慌ただしくなる。この事件にただならぬ執念を抱くアサドとローセの奮闘で、真相に肉縛するものの、カールとアサドに最大の危機が迫る!特捜部Qの個性的な面々に世界中でファン急増中、北欧ミステリの真骨頂。
〈特捜部Qシリーズ〉悪徳医師にすべてを奪われ、子を産めなくなった女は、やがて社長夫人となり復讐の鬼と化す! カール・マーク警部補と助手のアサドが再び未解決事件に挑む! 待望の第四弾
敏腕捜査官マークとシリアの奇人アサドの珍コンビが帰ってきた!今回二人が挑むのは、二十年前に発生した兄妹の殺害事件。自首した犯人が収監されているが、背後にはまだ明かされない闇が……。