著者 : 國森由美子
不快な夕闇不快な夕闇
オランダの小さな村の酪農家で育ったヤスが、赤いジャケットを脱がなくなったのは10歳の時だった。大切なウサギの代わりに兄が死にますようにと神に祈り、それがほんとうになったから。これ以上悪いことが起こらないよう外の世界から自分を守るためのジャケットだ。でも、どんどん家族は壊れていき、ヤスはますます自分の内に閉じこもるー史上最年少でブッカー国際賞受賞。詩人としても活躍するオランダ文学界の新星が、類いまれな表現力で“喪失”を描いた長篇小説デビュー作。
慈悲の糸慈悲の糸
オランダの文豪が描き出す、日本の原風景。大正時代、五か月にわたって日本を旅したオランダを代表する世界的な作家が、各地で見聞・採集した民話・神話・伝承や絵画などから広げたイメージをもとに描いた物語、全30話。
アントワネットアントワネット
几帳面な「ぼく」と自由なアントワネットは、愛に満ちた理想の二人だったー子どもに恵まれないことをのぞいては。原因が不明のまま時はいたずらに過ぎ、夫婦の間の亀裂は徐々に広がっていく…。選択できない人生のままならなさを、オランダの実力派が静謐な美しい筆致で綴る。
オランダの文豪が見た大正の日本オランダの文豪が見た大正の日本
長崎から神戸、京都、箱根、東京、そして日光へ。東洋文化への深い理解と、美しきもの、弱きものへの慈しみの眼差しを湛えた、ときに厳しくも温かい、五か月間の日本紀行。写真70点収録!
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