著者 : 坂上泉
1972年春、警視庁に出向していた真栄田太一は本土返還が迫る琉球警察本部に帰任する。その直後、沖縄内に流通するドル札を回収していた銀行の現金輸送車が襲われ100万ドルが強奪される事件が起きる。琉球警察幹部は真栄田を班長に秘密裏に事件解決を命じるが・・・・・・。本土返還50年を前に新鋭が描く昭和史サスペンス。
【昭和29年、大阪を襲う連続猟奇殺人】 デビュー作『へぼ侍』が松本清張賞、 日本歴史時代作家協会賞新人賞の二冠! 実在した「大阪市警視庁」を舞台に新鋭が放つ 戦後史×警察サスペンス 【あらすじ】 昭和29年、大阪城付近で政治家秘書が 頭に麻袋を巻かれた刺殺体となって見つかる。 大阪市警視庁が騒然とするなか、 若手の新城は初めての殺人事件捜査に意気込むが、 上層部の思惑により国警から派遣された警察官僚の守屋と組むはめに。 帝大卒のエリートなのに聞き込みもできない守屋に、 中卒叩き上げの新城は厄介者を押し付けられたといら立ちを募らせるーー。
第26回松本清張賞受賞作 魅力的なキャラクターを選考委員全員が絶賛! 西南戦争を舞台に落ちこぼれ兵士の活躍を描く 痛快歴史エンタテイメント開幕!! 【内容紹介】 大阪で与力の跡取りとして生まれながら、家が明治維新で没落したため幼いころより商家に丁稚奉公に出された錬一郎は、それでも士族の誇りを失わず、棒きれを使って剣術の真似事などをして周囲の人間から「へぼ侍」と揶揄された。 1877年、西南戦争が勃発すると官軍は元士族を「壮兵」として徴募、武功をたてれば仕官の道も開けると考えた錬一郎は意気込んでそれに参加する。 しかし、彼を待っていたのは、料理の達人、元銀行員、博打好きの荒くれなど、賊軍出身者や異色の経歴の持ち主ばかりの落ちこぼれ部隊だったーー。 綿密な時代考証のうえに大胆なストーリー展開を描き出す、時代小説の新鋭の誕生です。