著者 : 坪谷令子
おふみばあさんが亡くなって、身の振り方を案じなくてはならなくなったシュウちゃん。倫太郎たちは、シュウちゃんが一緒に学び生きていけるための「学校」を探すことにした。一方、倫太郎とミツルは上級生の豪二と話し合い、学校を良くしていくための接点を見いだそうとする。倫太郎たちの行動によって、教師たちにも変化が出始めた…。いのちの共鳴を描き続けた作家・灰谷健次郎の最後の作品。
乱闘事件で男子生徒が逮捕された。それを知った一人の女生徒は「罪にならないためにわたしたちはなにができますか」と、先生に問うた。その言葉に心を動かされた倫太郎たちは“一年七組からの手紙”として意見をまとめ、廊下に貼り出した。だが、学校側はそれを取り外し頑な態度をとる。誰かの問題ではなく、自分たちの問題として学校を変えていく。そう決意した倫太郎はルイ、青ポン、ミツルたち仲間と、生徒、教師、保護者の三者集会を開こうと動き出す…。シリーズ第七弾。教育とは、生きることとは何かをみずみずしく問う、感動のライフワーク。
あんちゃんが倒れた。どうやら本屋の経営で並々ならぬストレスを抱えていたらしい。代わって倫太郎たちが学校廻りの営業を引き受ける次第に…。度重なる少年たちの暴力沙汰に具体的な対応を出せないでいる中学校に対し親、生徒たちの不満は高まっていく。倫太郎、青ポン、ミツル、タケやんにルイが加わり、自分たちに何ができるかを模索し始める。中学校の現場を鋭く問う、感動のライフワーク・シリーズ第六弾。
倫太郎が通う中学校で四名の少年が検挙された。校舎の窓ガラスを割った疑いらしい。学校側はきちんとした対応をとれないままでいる。倫太郎や青ポンたちの教師への違和感は爆発する。そんな折、幼稚園時代の担任・エリ先生の結婚祝いを機に、倫太郎たちと、ナンデスネたち教師、園子先生、あんちゃんらかつての教師が一堂に会する。相手の身に添うこと、真剣に生きること、人を理解することとはどういうことなのか?世代と境遇を超え、倫太郎たちは根源的な問いにぶつかってゆく。感動のシリーズ第五弾。
生徒の数は500人。先生いれて521人。各学年、2クラスずつのちょっと小さな学校だ。じつはこの物語は、あの小学校で起こったことなのです。とても不思議なことなので、だれも信じてくれません。でもわたしはあのことを、空を見上げるたんびに思い出しますし、なにひとつ忘れません。ちょっと長いお話ですが、なにひとつ忘れずに話すことができますので、それを話してみたいと思います。武田鉄矢が7年かがりで書きあげた、ファンタジック・ワールド。