著者 : 夏堀正元
熱血商人二代記熱血商人二代記
景気のどん底を迎えた昭和3年、小田原の奉公先「八百辰」で見こまれた天堂草平は、主人の長女・和枝と結婚した。早々の独立を企む草平、天秤棒一本で熱海へ行商、実はこれ、綿密なる市場調査だったのだ。2年後、義父から千円を借金、熱海の旅館街に倉庫の軒先を借り受け、露天商まがいの八百屋を始めたが、後に「ヤオタツ」と海外にまで知られる草平の第一歩であった。時代に先駆けたスーパーの雄、熱血記。
勲章幻影勲章幻影
大津巡遊中のロシア皇太子を巡査津田三蔵が襲った。津田の死刑、暗殺を叫ぶ伊藤博文、西郷従道ら政府高官、司法の独立のみに走った児島惟謙、一躍時の人となった二人の車夫、クリスチャン教誨師原胤昭と津田の出会い…。事件の推移と渦中の人々の行動を見据えつつ明治国家の実像に迫る。
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