著者 : 大島豊
SF/物語 女性/人類 アジア/宇宙 深宇宙(デイープ・スペーシズ)で起きた事件に麻薬中毒の探偵と宇宙船がコンビを組み挑む。 現代SFの最前線に立つ作家の日本初短篇集 2019年度ネビュラ賞を受賞した表題作他、ローカス賞・英国SF協会受賞作を含む〈シュヤ宇宙〉シリーズ9篇を収録 探偵と元軍艦の宇宙船がコンビを組み深宇宙(ディープ・スペーシズ)での事件を解決する表題作の他、 異文化に適応しようとした女性が偽りの自分に飲み込まれる「包嚢」、 宇宙船を身籠った女性と船の設計士の交流を描く「船を造る者たち」、 少女がおとぎ話の真実を知る「竜が太陽から飛びだす時」。 “アジアの宇宙”であるシュヤ宇宙を舞台に紡ぐ全9篇。 現代SFの最前線に立つ作家、日本初の短篇集。 星々は語らない。淡く見えるとも強く輝くーー 【収録作品一覧】 「蝶々、黎明に墜ちて」(“Butterfly, Falling at Dawn”/2008) 「船を造る者たち」(“The Shipmaker”/2010) 2010年度英国SF協会賞最優秀短篇部門受賞 「包嚢」(“Immersion”/2012) 2013年度ネビュラ賞短篇部門受賞、ローカス賞最優秀短篇部門受賞/2012年度英国SF協会賞最優秀短篇部門最終候補、 2013年度ヒューゴー賞最優秀短篇部門候補、2013年度シオドア・スタージョン記念賞候補 「星々は待っている」(“The Waiting Stars”/2013) 2014年度ネビュラ賞ノヴェレット部門受賞/2014年度ヒューゴー賞最優秀ノヴェレット部門候補、 2014年度ローカス賞最優秀ノヴェレット部門候補 「形見」(“Memorials”/2014) 2015年度ローカス賞最優秀ノヴェレット部門候補 「哀しみの杯三つ、星明かりのもとで」(“Three Cups of Grief, by Starlight”/2015) 2015年度英国SF協会賞最優秀短篇部門受賞、2018年度イグノータス賞翻訳短篇賞受賞/ 2016年度ローカス賞最優秀短篇部門候補、2016年度ユージイ・フォスター記念賞候補 「魂魄回収」(“A Salvaging of Ghosts”/2016) 2017年度ローカス賞最優秀短篇部門候補 「竜の太陽から飛びだす時」(“The Dragon That Flew Out of the Sun”/2017) 「茶匠と探偵」(“The Tea Master and the Detective”/2018) 2019年度ネビュラ賞ノヴェラ部門受賞、2019年度英国幻想文学大賞ノヴェラ部門受賞/ 2019年度ヒューゴー賞最優秀ノヴェラ部門候補作、2019年度ローカス賞最優秀ノヴェラ部門候補作、 2019年度世界幻想文学大賞最優秀ノヴェラ部門候補作
火星全土に吹き荒れる独立の嵐により、地球の治安部隊は撤退し、軌道エレヴェーターの上端に追いやられる。一滴の血も流すことなく、革命は成功するかに思われた。だが、交渉中、過激な一分派が宇宙エレヴェーターへの攻撃を開始した……。『レッド・マーズ』『グリーン・マーズ』に続き、壮大な火星入植計画をリアルに描きつくしてSF史に金字塔を打ち立てた火星三部作の完結編、ついに邦訳! ヒューゴー賞、ローカス賞受賞作。
憲法を制定し、ついに政府を持った火星。人びとは自由を謳歌し,独自の社会システムと新たな文明を発展させていく。だが環境破壊や経済格差などの問題が山積する地球は、広大な火星をいまだ諦めてはいなかった……。荒涼とした赤い原野から緑の大地へ、そして水をたたえた青い惑星へと変わっていく火星の姿を、さまざまな人間ドラマとともに壮大なスケールで描き上げ、シリーズ累計11冠を達成した大河三部作、堂々完結。
科学者ジョー・コリガンは見知らぬ病院で目を覚ました。彼は現実に限りなく近いヴァーチャル・リアリティの開発に従事していたが、テストとして自ら神経接合した後の記憶は失われている。計画は失敗し、放棄されたらしい……。だが、ある女が現われて言う。二人ともまだ、シミュレーション内に取り残されているのだ、と。あまりにリアルな仮想現実から、脱出する方法はあるのか? 『星を継ぐもの』の著者が放つ傑作仮想現実SF!
あの事件は、もう三十年以上も昔のこと。いまやモーテルと屋敷は復元され、観光名所としてオープニングをひかえていた。そんなある晩、二人の少女がここに忍びこんだ。暗闇のなかでは、あのノーマン・ベイツの人形が薄笑いを浮かべて二人を待っていた。だが、待っていたのは人形だけではなかった。甦る三たびの悪夢。『サイコ』『サイコ2』に続くシリーズ最新刊ついに登場。