著者 : 大村泰
光と影が交錯する三代の物語 “光陰矢の如し” 三世代の家族が共に歩む日々--。 輝く未来と暗い影が織りなす人生模様を通じて、家族とは、そして親子とは何かを問いかける。 プロローグ 三代の観客 二〇二三年 第1章 二つの決勝戦 〜WBCと甲子園 二〇二三年 第2章 M&Aの光と闇 〜謀略と裏切り 二〇一六年 第3章 アンとアンネ 〜母娘、青春と蹉跌 二〇二二年 第4章 民事と親権 〜智子の試練と葛藤 二〇二四年 第5章 会社の栄枯盛衰 〜荒波と浮沈 二〇一〇年〜 第6章 医療と挫折 〜草壁尊の切歯 扼腕 二〇〇五年〜 第7章 天邪鬼と歴女 〜かなえの変貌 二〇一六年〜 第8章 メディアのコミュ力 〜聖の挫折と挽回 二〇一四年〜 第9章 孟母と猛母 〜受難と超克 二〇二〇年〜 第10章 メディアの興亡 〜陰謀と陥穽 一九八四、二〇〇一、二〇二三年 第11章 三トラ会とシマイズ 〜相剋と相生 二〇一三年〜 第12章 明日を信じて 〜家族と家庭 二〇二四年〜 エピローグ 天井桟敷の井戸端会議 二〇二五年
伝統の早慶戦でつながれた三代の生き様 戦前、戦後の激動期を経て国づくりに一所懸命だった祖父の世代、 高度経済成長期に育ち新聞記者として一世一代の特ダネに挑んだ親の世代、 失われた25年につかりながらも未来の希望を抱く子の世代…。 早慶戦を軸に祖父、父、息子三代に渡って時空を超えて受け継がれる矜持が 綴られた重厚な自叙伝風小説。 【目次】 序 章 「二つの早慶戦」〈二〇〇五年夏〉草壁俊英と佐多松子 第1章 一念発起 〈二〇〇五年夏〉大山胖、編集主任に 第2章 一苦一楽 〈二〇〇五年夏〉大山諭、影の主役 第3章 一葉の写真 〈一九四三ー一九四八年〉俊英の終戦と戦後 第4章 一期一会 〈一九四八年〉俊英、早大生の本懐 第5章 コードネーム・アルファ 〈一九八〇年〉駆け出し記者、胖 第6章 一陽来復 〈一九五五年〉俊英ら駿河への旅 第7章 一冊のノート 〈二〇〇五年夏〉諭、甲子園の初戦 第8章 一綴じの手記 〈一九五七ー六九年〉胖、生いたちの記 第9章 一幅の絵 〈一九六九年〉大山家、江戸の過客 第10章 一気呵成 〈二〇〇五年夏〉胖、バブルと「幻」 第11章 コードネーム・ベータ 〈一九九九年〉胖と脳梗塞治療薬 第12章 一枝の桜 〈一九七〇年〉胖ら江戸の寺詣で 第13章 一日千秋 〈一九七二年〉胖、桜は何を見る 第14章 一意専心 〈二〇〇五年夏〉胖と諭の早慶戦 第15章 一瀉千里 〈一九六四年〉俊英の訪米と軍師 第16章 一衣帯水 〈一九六四年〉俊英ら甲信越の旅 第17章 一国一城 〈一九七二年〉大山立志の蹉跌 第18章 一喜一憂 〈一九七三年〉立志と胖の針路 第19章 コードネーム・TPX 〈二〇〇五年夏〉胖と新薬承認 第20章 一炊の夢 〈二〇〇五年夏〉胖と買収合戦 第21章 一碧万頃 〈一九七五年〉俊英ら天命を知る旅 第22章 一路鎮西 〈一九九八年〉胖と諭、真実一路の旅 第23章 一家相伝 〈一九九八年〉諭、鎮西の旅を報告 第24章 一擲乾坤 〈一九七五年〉立志、夜明けはいつ 第25章 アフター・TPX 〈二〇〇五年夏〉母のぞみ希望の行方 第26章 一世一代 〈一九九〇年〉記者十年、胖の特ダネ 第27章 一路陸奥 〈二〇〇一年〉胖と尊、偉人を訪ねて 第28章 一所懸命 〈二〇〇一年〉俊英、胖の「9・11」 第29章 一定出離 〈二〇〇五年〉胖の師匠、加藤の悲報 第30章 一路上方 〈二〇〇二年〉胖と聖、城・分水嶺めぐり 第31章 一望千里 〈二〇〇五年〉俊英から孫への餞別 第32章 一以之貫 〈二〇〇五年〉のぞみと俊英、胖と猛禽 終章 終戦の日 〈二〇〇七年〉草壁尊とミッシングリンク