著者 : 大石英司
守備の手薄なアダック島に、新たに中露の兵を満載した航空機2機が着陸。アダック島派遣部隊を率いる司馬光が下した決断は……アリューシャン列島戦線もついに佳境! 緊迫のシリーズ第七弾! 目次 プロローグ 第一章 増援部隊 第二章 雷神突撃隊 第三章 ビッグ・ブラザー 第四章 計算違い 第五章 蠢めく影 第六章 謀議 第七章 停戦 第八章 崩壊 エピローグ
大統領選後の共和民主の衝突により文明が半ば崩壊したアメリカ。唯一インフラが生きているテキサスからフロリダに向かう“幌馬車隊”のジョーイ・西山一行は、ミシシッピ・デルタのキャンプサイトで銃声を耳にするー。その頃、アリューシャン列島アダック島では、海軍基地と空港にほど近いモフェット山の山裾に、ロシアの第83親衛独立空中襲撃旅団の二個大隊が空挺降下。練度の低い施設管理部隊に代わり、“サイレント・コア”二個小隊が米海軍ネイビー・シールズと連携を図りながら迎え撃つが…!司馬光がアダック島派遣部隊の指揮を執る白熱の第六巻!
人口八千人の町に数千人もの暴徒が殺到した「クインシーの戦い」は、米軍のB-2ステルス爆撃機が投下した誘導爆弾によって決着した。息つく間もなく“サイレント・コア”部隊擁する自衛隊に届いたのは、カリフォルニア州の治安回復という依頼であった。その頃、カリフォルニア州最大の都市ロスアンゼルスには、シリアル・キラーの捜査でニック・ジャレット捜査官やヘンリー・アライ巡査部長らがやってきていた。ロスアンゼルスもまた、暴徒による銃撃戦が発生、混乱の渦中にあったが、特に数万の避難民が身を寄せるロスアンゼルス国際空港に危機が迫ろうとしていたー。
カナダ・バンクーバーにほど近いワシントン州中部の町クインシー。人口八千人のこの小さな町には、GAFAM始め、世界中のデジタル・データが保管された巨大なデータ・センターがあった。拡大する格差にあえぐ「99パーセント」の民衆にとって、クインシーの破壊こそ、富める「1パーセント」への復讐に他ならないー。何者かによって煽動された数千人もの暴徒。土門康平陸将補率いる“サイレント・コア”部隊は怒れる群衆を食い止めることができるのか。水面下で、日米中露の策謀が交錯する、緊迫の「クインシーの戦い」、開戦!
中国人民解放軍の東沙島奇襲上陸に端を発して台湾侵攻は、尖閣諸島を巡る攻防で日本を巻き込み、全滅した第1梯団、一度は台湾南部の占領に成功した第2梯団、そしてこの第3梯団の上陸作戦へと進んでいた。戦争はすでに三週間を過ぎ、解放軍は数百機の軍用機と搭乗員、そして陸兵三万以上を失っていたが、台湾の首都台北に着実に近づいていた。その間、大陸では、COVID-19を越える致死性の感染症が蔓延していたが、中国は、この戦争を止める気配は無かった。大いなる犠牲の果てに、台湾は平和を取り戻せるのか…痛哭のシリーズ最終巻!
中国人民解放軍は、台湾海峡に一筋の人工雲を作りだした。線状降水帯に発達した特殊加工の雲は、日台両軍をいわば目隠し状態に陥れ、中国はその隙を突くように第3梯団を送り込む。第3梯団上陸の可能性があるのは台湾北西部、桃園か新竹のいずれかーその報に接した“サイレント・コア”率いる土門康平陸将補は、新竹市郊外で交戦中の待田小隊と、台北に詰めていた第三即応機動連隊を向かわせ、自らも上陸候補地点へと急行する。人工雲と第3梯団によって、未曽有の混乱に見舞われる台湾戦線。いよいよシリーズ第九巻、陸海空のすべてで繰り広げられる激戦を見届けよ!
特殊部隊“サイレント・コア”原田小隊は、台湾の若者を集めた即席部隊を指揮し、台湾北部の都市新竹の外れにいた。台湾軍第6軍団が敵に包囲されているサイエンスパークに睨みをきかせていたその頃、上海国際警備公司(S.I.S)-中国最大の民間軍事会社の傭兵部隊が、桃園国際空港に迫っていた。人民解放軍の新たな兵器も投入され、少年烈士団が詰める空港エリアに最大の危機が訪れようとしている。高度な飛行性能を誇るドローンや跳躍地雷の性能を持つドローン、脅威判定を瞬時に行い敵を葬るAI制御の四足歩行兵器…新兵器続々登場のシリーズ第八巻!
日本は台湾防衛への参戦を決定した。台湾軍ならびに陸海空の自衛隊が協力して行われた“玉山作戦”によって、水陸機動団が台湾南部に上陸。水機団の指揮を執るのは土門康平陸将補、土門が率いる“サイレント・コア”部隊も台湾上陸を果たした。その頃、台湾北部の桃園国際空港エリアには、国民中学の生徒たちで編制された少年烈士団が詰めており、土嚢を積んだ防塁陣地の構築に駆り出されていた。そこに現れたのは、中国人民解放軍の輸送機の大編隊で運ばれてきた空挺兵の第一波であった…。自衛隊参戦で揺らぐ戦線を描く白熱のシリーズ第七巻!
ついに台中が陥落した。300万都市を占拠した人民解放軍に対し、次期総統選を睨む台中市市長は驚きの行動に出ようとしていた。一方、台北市とその周辺では、国土防衛少年烈士団として中高生も動員されたが、そこにはひとりの日本人少年の姿も…。その頃、日本の奄美で、重要な会議が開かれようとしていた。一堂に会したのは、特殊部隊“サイレント・コア”を指揮する土門康平ほか、海上自衛隊第一護衛隊群司令、航空自衛隊総隊司令部班長、陸幕長といった面々。陸海空の力を結集させるその作戦名は“玉山作戦”。決死の進軍が始まるシリーズ第六巻!