著者 : 小松和彦
天才少年・悪魔くんが悪魔の力を借りて、人類が平和に暮らせる理想郷「千年王国」を築き上げようと活躍する、水木しげる氏の傑作漫画「悪魔くん」。 第一特集では貸本版(松下一郎)、マガジン版(山田真吾)、ボンボン版(埋れ木真吾)--といった漫画作品を中心に紹介&考察。 世界規模で混迷するいまこそ救世主「悪魔くん」を、我は求め訴えたり! 第二特集は、シリーズ第三集『営繕かるかや怪異譚 その参』の刊行を記念し、小野不由美氏の「営繕かるかや怪異譚」を特集。 コミカライズを手掛ける加藤和恵氏と小野氏の対談、シリーズの装画を描く漆原友紀氏へのインタビューなど盛りだくさん。 情報コーナーでは、相葉雅紀さんと中田秀夫監督の対談や稲川淳二さんへのインタビューなど、注目記事満載です。 ●特集一 悪魔くんを求め訴えたり 水木しげる生誕100年 【インタビュー】 京極夏彦 「悪魔くん」の系譜 【対談】 久坂部羊×佐野史郎 正義を疑い、本質を見抜いた名台詞の数々 【寄稿】 呉智英 水木しげるの千年王国思想 【インタビュー】 鏡リュウジ 「悪魔くん」の魔術と水木先生 【寄稿】 朝松健 懐かしの『世紀末大戦』 【寄稿】 イトウユウ 「悪魔くん」から「エヴァ」へ 【寄稿】 廣田龍平 『悪魔くん』に登場する使徒たちの元ネタを探ってみる 【インタビュー】 佐藤順一 令和版・新アニメ『悪魔くん』 ●特集二 営繕かるかや怪異譚 【ガイド】 朝宮運河 「営繕かるかや怪異譚」シリーズ解題 【インタビュー&絵解き】 漆原友紀 装画に込めた思いとは 【対談】 小野不由美×加藤和恵 小説から漫画へ、広がりゆく「営繕かるかや怪異譚」 ●小説 京極夏彦、小野不由美、澤村伊智、内藤了、和嶋慎治(人間椅子)、恒川光太郎 ●漫画 諸星大二郎、高橋葉介、押切蓮介 ●論考/エッセイ 小松和彦、加門七海、東 雅夫、村上健司&多田克己、研究会レポート ●グラビア 志樂新版画製作所、芳賀日出男、佐藤健寿、水木しげるの妖怪百鬼夜行展、怪食巡礼 ●怪談実話 中野純、田中康弘、佐藤健寿 ●情報コーナー 相葉雅紀×中田秀夫、岩井志麻子×新名智、小池真理子、近藤史恵、恒川光太郎、稲川淳二、と金、白石晃士、三上丈晴、中野純、池田ちひろ、北葛飾狸狐、山吹静吽 etc……
太古より人々の営みは呪(しゅ)とともにあった。 縄文時代の遺跡からは無数の呪具が出土し、記紀をはじめ古代の書物には呪詛が溢れ、陰陽師たちの占いは政治に絶大なる影響を及ぼした。呪術はファンタジー世界の魔法でも、科学が未発達であった過去の遺物でもない。日本人は現代でも様々な局面で神仏に祈願し、マジナイやゲン担ぎにまみれて暮らしている。人間の切なる祈りや欲望を表出するツールとして、いまも世界中で脈動しているのだ。特集では、そんな呪術の「領域」にフォーカス! 京極夏彦「了巷説百物語」ほか豪華連載も充実! ●特集 呪術入門 【インタビュー】 小松和彦 「呪術とは何か」 【寄稿】 川田牧人 「日常生活に浸透する現代呪術 -ポップでライトでカジュアルでー」 【寄稿】 三国信一 「暮らしの中の呪物」 【寄稿】 荒俣宏 「アクションとしての呪詛 -中世鎌倉の「祈祷」と観音霊場」 【対談】 加門七海×角悠介 「呪術には国民性が表れる!? ルーマニアと日本との比較」 【寄稿】 山中由里子 「呪物としての偽マンドラゴラ」 【エッセイ】 郷内心瞳、田中俊行、田辺青蛙、内藤了、はやせやすひろ、渡辺シヴヲ 「私の呪物コレクション」 【ルポ】 玉置標本+村上健司 「呪術海鮮を味わいタイ!」 【ブックガイド】 朝宮運河 「システムと情念と 呪術作品ブックガイド」 ●特別企画 【インタビュー】 神永学 「心霊探偵八雲、完結。」 ●小説 京極夏彦「了巷説百物語」、松村進吉「丹吉」、貴志祐介「こっくりさん」、有栖川有栖「濱地健三郎の事件簿」、山白朝子「精神感応小説家」 ●漫画 諸星大二郎「槐と優」、高橋葉介「魔実子さんが許さない」、押切蓮介「おののけ!くわいだん部」 ●論考/エッセイ 小松和彦「封印された神と妖怪の記憶を発掘する」、加門七海「オハラヒマジナヒ実習ノヲト」、東雅夫「文豪たちの幽と怪」、村上健司&多田克己「それいけ! 妖怪旅おやじ」 ●グラビア すり餌、芳賀日出男、佐藤健寿、怪食巡礼 ●怪談実話 雨宮淳司、城谷歩、寺崎美紅 ●情報コーナー 諸星大二郎×高橋葉介、花輪和一、富安陽子、天野行雄、片山さあ、宮本幸枝、玉川麻衣 etc……