著者 : 小林節子
氷炎の大富豪と無垢な乙女氷炎の大富豪と無垢な乙女
ある日、イーデンのもとにイギリスから来客があった。疎遠な祖父の友人で、世界的なメディア王のジェイソン・アールだ。祖父が唯一の孫娘である彼女に会いたがっていると告げに来たのだ。ジェイソンはハンサムを通り越して、息をのむほど魅力的だけれど、高慢で、威圧的で、かみそりのような灰色の冷たい目をしている。それに、かつて父と母を引き裂いた冷血な祖父に会うつもりはないわ!説得を試みるジェイソンに、イーデンは反発した。「わたしは、あなたと関わりたくはないわ」ジェイソンは彼女の体を見回して嘲りの笑みを浮かべると、痛烈に言い放った!「ぼくは経験豊かな女性が好みだ。きみは失格だ」
ばらとシャンペンばらとシャンペン
両親の死後、ずっと自分のことを後回しにしてきたカトリーナに、あるとき、美人で甘やかされた妹が泣きついてきた。地元の名士で幼なじみのルシアスにふられたという。カトリーナは妹のために彼の仕打ちを非難するが、何かと助けてくれる友人と仲違いするのは本意ではなかった。密かに落ち込むカトリーナに、何を思ったか妹は、今度はルシアスを姉に奪われたと吹聴し始めたのだ。うろたえる彼女に、さらなるルシアスの言動が拍車をかける。噂を本当にするために、これからきみと交際しよう、と…。
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