著者 : 小森収
男は四阿いっぱいの雪の中で凍死していた。 “逆”雪密室の謎に挑むのは権刑部卿と陰陽師! 日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞W受賞の俊才が 魔術が存在する日本を舞台に贈る傑作推理長編 その男は、四阿(あずまや)いっぱいの雪に埋もれて凍死していた。この異常な状況は、おそらく魔術によるものだ──それも上級魔術師の。事件関係者は、調略に長けた軍人、毒見役の陰陽師、そして“タレント”を持つ近衛将曹ら、一癖も二癖もある者ばかり。魔術を行使して人を殺めると、その証が術者の相貌に顕われるが、関係者にその気配はない。では、誰が、なぜ、そしてどうやって殺人を為し遂げたのか? 菊の御料所で発生した不可能犯罪を調査するのは、権刑部卿・明智小壱郎光秀(あけちこいちろうみつひで)と、陰陽師・安倍天晴(あべのてんせい)。 『短編ミステリの二百年』で日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞を制した著者が、魔術が存在する“日(ひ)の本(もと)”を舞台に贈る傑作本格ミステリ。
■『短編ミステリの二百年』(小森収編)完結記念、対談や各巻解題、短編掲載などで贈る。特集「祝・完結!『短編ミステリの二百年』振り返り」。■気鋭が描く、青春ミステリ長編開幕! 新連載、澤村伊智『特撮なんて見ない』。■当代きっての本好き三人がとっておきの短編を紹介する、エッセイ新連載。有栖川有栖、北村 薫、宮部みゆき「ぼくたちが選んだ」。■乾石智子、倉田タカシ、倉知 淳、近藤史恵、榊林 銘、砂村かいり、松樹 凛、森谷明子、イザベル・フォール、リング・ラードナーが贈る、読切掲載ほか。 ■目次■ 【特集】祝・完結!『短編ミステリの二百年』振り返り 対談 小森 収(『短編ミステリの二百年』編者)×杉江松恋(書評家) ここだけの編集後記 『短編ミステリの二百年』全6巻 編者解題 誰が配ったっけ? リング ・ ラードナー 直良和美 訳 (『短編ミステリの二百年』ボーナストラック) 【新連載】 特撮なんて見ない 第1回 澤村伊智 【読切】 運命女神(リトン)の指 乾石智子 おうち 倉田タカシ 正義のための闘争 倉知 淳 幻想のフリカッセ 近藤史恵 自殺相談 榊林 銘 銀が舞う 砂村かいり 影たちのいたところ 松樹 凛 聖樹(せいじゅ)/星合(ほしあい)森谷明子 私の性自認は攻撃ヘリ イザベル・フォール 中原尚哉 訳 【ESSAY】 ぼくたちが選んだ 第1回 有栖川有栖・北村 薫・宮部みゆき 翻訳のはなし 第1回 エンタメ翻訳党宣言 田口俊樹 乱視読者の読んだり見たり 第2回 ジーン・ウルフの「取り替え子」を読む 若島 正 【COLUMN】 ひみつのおやつ*ポテトチップス 蝉谷めぐ実 私の必需品*今日の一本 風森章羽 【INTERVIEW 期待の新人】 明神しじま 【INTERVIEW 注目の新刊】 『残月記』 小田雅久仁 【BOOKREVIEW】 [文芸全般] 瀧井朝世 [国内ミステリ] 宇田川拓也 [翻訳ミステリ] 村上貴史 [SF] 渡邊利道 [ファンタジイ] 三村美衣