著者 : 小沢淳
風の住む扉風の住む扉
夏。高校二年になった岸本梢は久しぶりに軽井沢を訪れた。懐かしい思い出のつまったところだ。父が死んで避暑とは無縁の生活になってしまった自分に幼なじみから来た華やかなパーティの招待状。気後れはあったけど、ほのかな期待を抱いて梢はやってきた。隣に住んでいた安理に会えるかもしれないから。だけど、別荘に同級生が集まってパーティが始まると、奇妙なことが次々と起こって…。
プリマヴェ-ラの葬送プリマヴェ-ラの葬送
春の訪れを待ちのぞむ二人の少女-。桜の花のように儚げな晴美と、蘭の花のように艶やかな美春。漆黒の髪と、その黒い瞳で少女たちの心を虜にする、弓削家の当主、葉月。亡霊のように現れては、晴美の心を見透かすように語りかける謎の庭師。四季の庭に、季節おりおりの花が咲き乱れる旧い館を舞台に、狂気の美が彩る殺人交響曲。新進気鋭が、華麗なる筆致で描く幻想耽美ミステリ。
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