著者 : 小田淳
元禄釣り侍元禄釣り侍
旅の夜に妖しく迫って消えた蔭のある女のかぐわしい香りが、巨大な白鯉のひそむ沼から流れる…みいられた名人釣り侍の危機(妖鯉)/嵐に死んだはずの謎の女毛鉤師が愛児を連れて…甦る炎の夜(女毛鉤師の恋)/元禄の女は哀し…ある愛の道…(浪人竿師)/生気まさに消えなんとするとき…(釣道無心)/武家の二、三男に生きる場を与えない幕府。川釣りの技と道具づくりに活路を-。華の釣り文化を拓いた「はみだし侍とその時代」を描く入魂の釣り時代小説。
鮎鮎
日本一といわれる名人鮎師光本に友釣りの手ほどきを受け、持ち前の旺盛な探求心で短期間に秘術を身に付けたサラリーマンの中村の頭に、一瞬、セセラギの音とともにひらめいたものは-。「才能も人間性も頂点に達していながら、活かす場所のない定年退職者」を集めて「国際社会で通用する心ゆたかな人材をつくる釣り理想郷」の夢が-。
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