著者 : 小野崎まち
僕はまだ、君の名前を呼んでいない 〜lost your name〜僕はまだ、君の名前を呼んでいない 〜lost your name〜
大学を卒業し、就職することなく何となくラノベ作家になった久太と、マンガ家になった漆は、久太の母・涼花と3人で奇妙な“同居”生活を送っている。二人は高校からの同級生だが、恋人同士ではなく、よくある男女間の親友ともまた違った関係だった。彼らを結びつけているのは、高校生の冬に起きたある事件だったーー。筆者の処女作で泣けると評判だった『サムウェア・ノットヒア』に連なる物語だが、完全に独立した作品として、あなたに喪失と再生の物語を捧げる。
サムウェア・ノットヒア 〜ここではない何処かへ〜サムウェア・ノットヒア 〜ここではない何処かへ〜
失われないものなんて、 この世界には何ひとつないーー。 美術教師・栄一郎は自身の個展にとある絵を持ち込んでいた。『ここではない何処かへ(サムウェア・ノットヒア)』というその作品は、圧倒的な存在感を放ち、見る者に痛烈に何かを問いかけてくるー。高校時代、栄一郎は幼馴染みの零子と美術同好会に入っていた。零子はいつも憑かれたように没頭して絵を描き、溢れんばかりの才能を持つが、彼女はいつも「失敗作だ」と言って…。心の奥から涙が零れる、かけがえのない喪失の物語。
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