著者 : 小野美由紀
スラムで育ち、幼いころからスリで身を立てていたルゥとウォンビン。いつかこの生活から抜け出すことを願いつつも、生き延びるために汚れ仕事を避けることはできない。そんな二人を引き裂く出来事が起こる。養父母に引き取られ文化的な生活を手に入れたルゥにとって気がかりなのは、願ってもない別れ方をしたウォンビンのことだった。そして、偶然の邂逅からまたしても二人の運命が大きく動き始める。非力な二人がもがいた先に幸せはあるのかーー。『ピュア』で話題をさらった小野美由紀さんの書き下ろし小説。
ユミは学園星ユングに暮らす普通の女の子。女性はこの時代、国を守るために子供を産むことを使命づけられている。ただし妊娠には、地球に暮らしている男たちを文字通り「食べる」ことが求められていたーー早川書房noteで閲覧数1位の衝撃作、ついに書籍化
<内容紹介> 「当たり前」の就職活動になじめず、内定のないまま卒業式を迎えたマヒコ。仕事も住居も危ぶまれる中、ひょんなことから東京の下町にある築100年の銭湯「刻の湯」に住むことに。そこにはマヒコに負けず劣らず”正しい社会”からはみ出した、くせものばかりがいてーー。! <プロフィール> 小野美由紀 1985年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部仏文学専攻卒業。2011年、震災を描いた絵本「ひかりのりゅう」の発売のためクラウドファンディングを立ち上げ、2014年に出版。著書に『傷口から人生。』(幻冬舎文庫)、『人生に疲れたらスペイン巡礼』(光文社新書)がある。
”正しく”なくても ”ふつう”じゃなくても 懸命に僕らは生きていく。 銭湯×シェアハウスを舞台に描く、希望の青春群像劇! どうしても就職活動をする気になれず、内定のないまま卒業式を迎えたマヒコ。 住むところも危うくなりかけたところを、東京の下町にある築100年の銭湯「刻(とき)の湯」に住もうと幼馴染の蝶子に誘われる。 そこにはマヒコに負けず劣らず”正しい社会”からはみ出した、くせものばかりがいてーー。 人気企業の内定を蹴り、気ままな愛人生活を送るマレーシアと日本のハーフ・蝶子 奇抜なファッションに身を包み、誰にも言えない秘密を持つプログラマのゴスピ 事故で片足を失ったハンサムでいつも明るい美容師の龍くん ネットベンチャーに務める、SNSが大好きなガツガツ上昇志向のまっつん 刻の湯の持ち主である老人・戸塚さんと、両親と離れて暮らすことになった小学生の孫・リョータ そして刻の湯を実質経営し、いつも中心にいながらも全てが謎に包まれた青年アキラさん 「生きていてもいいのだろうか」 「この社会に自分の居場所があるのか」 そんな寄る辺なさを抱きながらも、真摯に生きる人々を描く 確かな希望に満ちた傑作青春小説! 著者プロフィール 小野美由紀(おの・みゆき) 1985年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部仏文学専攻卒業。2011年、震災を描いた絵本「ひかりのりゅう」の発売のためクラウドファンディングを立ち上げ、2014年に出版。著書に『傷口から人生。』(幻冬舎文庫)、『人生に疲れたらスペイン巡礼』(光文社新書)がある。本書が初の小説。