著者 : 山崎晴哉
京都の大火災から逃れたあと「きっと訪ねてきてください」という沙奈子姫の言葉もむなしく、総司は姫との約束をはたせぬ日々を送っていた。長州藩と連合艦隊の戦いが行われる下関へ出掛けた総司たちは、怪しいフランス船を発見。だが、それは暗黒の力の罠だった。乗り込んでいった総司たちに、おかめ・ひょっとこ党が斬り掛かってくる。その時総司の目の前に、白頭巾の「司令」と呼ばれる男が姿を現した。そして幕末の混乱のなか、ついに星連の7人が、そろう時が来ようとしていた。
攘夷過激派の長州藩が追放され、平隠な日々を取り戻したかに見える京の街。そんな時、「赤蜻蛉」と名のる盗賊団が、京都を荒らし回っていた。人斬り以蔵に襲われた赤蜻蛉の首領を救った総司は、首領の正体がお照だと知って、愕然とする。一方、京都制圧を画策する長州藩は、中山卿別邸を拠点に詮議を重ねていた。その陰に暗黒の力の存在を嗅ぎとった総司は、女装して中山邸を探る。ある時総司は、そこで美しい女性と出会った。中山卿の娘・沙奈子姫。それが運命の恋の始まりだった…。
ガド王の愛娘、リス姫に変身の呪いをかけたエグゼ。存在の知れぬこの大魔法師を見つけ出すには、アルヌ大陸を統一しなければならないー。悲劇の誕生から十六年の歳月が流れ、リラ姫が真実を知る時も迫りつつある。各王国はそれぞれの思惑を秘め動き出し、山、草の両王国軍の血戦の火蓋も“獅子ヶ原”で切られんとしていた。一方、シャルの一行は旅の目的地である、海の王国に到着した。龍宮城のような宮殿の主、フラーヌ女王にガド王からの親書を届ける時がついにやってきた…。
山の王国のガド王の命により、密書を携え海の王国を目指すシャルの一行。隊商の隊員に化けての旅の途中、自由都市ウィリー市で、誘拐された市長の娘の救出隊に加わることとなる。誘拐したのは仮面党となのる盗賊団。しかもその仮面党は、狩猟の民のシンボルであるエメラルドの原石「雫石」も奪い持っているという。狩猟の民の遺児であるシャルたちは、仮面党の本拠地を探しに山岳へと出発する。しかし険しい山中には、そこに生息する蛮族、ヤニハン族の襲撃が待ちかまえていたー。
アルフ暦249年、アルフ大陸は、7つの王国にわかれ、戦乱の日々が続いていた。その一つ山の王国ガド王は、アルフ大陸統一の野望にもえていた。ガド王の支配に屈しない大シャルの狩猟族は、騙し打ちのため大シャルの遺児シャルをはじめとする12歳の5人の少年少女を残し全滅した。5人は、ガド王の支配のもとで、魔術やさまざまの武芸を磨いた。15歳の年、双子の兄妹、シャルを憎むガディス王子とリラ姫のいたわりの間で、王への復讐を心に秘め、王の親衛隊士として戦いの日を迎えた。
「アシラスは、わたくしのことをどう思っているの?マルタは真剣に恋をすることがあるのだろうか?」そう考えると、クレオパトラの胸は騒ぐのだった。どちらか一人を選ばなければならない日が、迫っているような気がする。そして、彼女の前に現れた第三の男は、ローマの英雄・カエサルだった。一方、アシラスは、自らの出生の秘密を探ろうと、今は滅びたキルマ王国へと旅立つが…。
アルシノエ一派に女王の座を追われたクレオパトラは、再起をはかりシリアを目指していた。砂嵐が吹きあれ、猛烈な飢えや渇きがクレオパトラやシラスたちを襲う。一方カエサルとの戦いに負けたポンペイウスは、エジプト軍を頼ってアレキサンドリアに向かっていた。そのあとをカエサルの軍団が追う。エジプトを舞台に大きく歴史が動こうとしていた。そして神の子・アシラスの運命もー。
父王・プトレマイオス12世の葬儀も終わり、女王としての戴冠式を間近に控えたクレオパトラ。だが、ひそかに恋するアシラスやマルタのことを考えると、心に涙の雨が降るのだった。クレオパトラを手に入れようとするグナエウス。失脚させようとするアキラス将軍一派。さまざまな思惑が渦巻くなか、ローマへ向かったアシラスたちは、彼らの運命を大きく変えてゆく、英雄カエサルと出会った。
正義の神の子・アシラシオンことアシラスが王直属の親衛隊に入ってから、2年が経った。ひそかにアシラスへの恋心をつのらせる王女クレオパトラ。だが、容体が急変した父王・プトレマイオス12世の遺言によって、弟の13世と結婚することに…!?王女の気持ちに気づきもしないアシラスだが、彼の出生の秘密を握る強敵が、ローマのガレー船に乗り、アレキサンドリアへ着こうとしていた!
サハラに住む部族の反乱を鎮めるため父・プトレマイオス十二世の名代として、灼熱の砂漠を渡っていくことになったクレオパトラ。警護につくのは、正義の神の子・アシラスや戦いの神の子・マルタら親衛隊の隊士たちだ。ほのかな思いをアシラスにうちあける間もなく、クレオパトラの命を狙って次々と襲い来る砂漠の暗殺団。そしてアシラスたちの前に最強の敵・ブラック・ピューマが現れた。
西暦紀元前54年、エジプトの首都・アレキサンドリア。エジプトに滅ぼされた小国キルマの生き残りアシラスは、大商人イスペロに育てられ、野性的な13歳の少年に育っていた。ある日アシラスはプッチ、ペロポとともに、運河で溺れかけた少女を救うが、彼女はプトレマイオス朝の王女・クレオパトラだった。彼女との出会いにより、アシラスの不思議な運命の扉が開かれようとしていた…。
プロ野球開幕を直前に控えた、桜の花散る春のこと。ナカシマ・カズシゲと由紀子の仲睦まじい若夫婦はヘンテコな殺人事件に巻き込まれた。春先から縁起が悪いとゲンナリする由紀子。もしかして、またカズシゲさんの命が狙われているのかも…。その予感は見事的中し、なんと、カズシゲが何者かに誘拐されてしまった。よ〜し、夫を守るのは妻の役目とばかり、由紀子は健気な少女探偵に大変身!愛するダンナ様のため自ら誘拐の調査に乗り出した…。
百合子の修学旅行はメルボルン。向こうの生徒の家にお世話になるホーム・ステイ形式。生徒たちはそれぞれの家庭に迎えられた。百合子の相手はロバート・ウェリントンだが、歓迎会にも姿を見せず、誰も彼について話そうとしない。そんな時、友達のひろ子から、ロバートはもう死んでいる、と聞かされた。ウェリントン家には、重大な秘密が…。やがて百合子に恐ろしい出来事が待っていた。
悠馬が冬休みにウィーンへ連れていってくれるときいて、こおどりしちゃった百合子。マリリンやアランたち、悠馬の仲間といっしょに訪れたのは、由緒ある名城・ウッヘンロール城だった。城の住人・シュンペンター氏の依頼は、実の娘で“ウィーンの微風”と異名をとる名スキーヤー、エリアンダを城へ連れ戻すこと。彼女は専属選手として、スキーメーカーのきびしい監視下にあるのだが…。
百合子は教会の近くで泣いているスペインの青年と知り会い、スペインにいる恋人が貧しさのため大富豪と結婚しようとしていることを聞いた。スペインに帰る旅費もない彼を、百合子は悠馬とマリリンに引きあわせ、スペインに戻れるよう取りはからってやった。実は悠馬は大ドロボーでお金持ちでもあった。この夜、自宅に帰る途中、百合子は赤シャツの男たちに襲われ、気を失ってしまった。
坂本竜馬の血すじをひく坂本家は、青年実業家を名のる悠馬と春雨ばあさん、小さい時に坂本家へ引きとられた高校生の百合子、そして犬の総司が住んでいる。本当は悠馬が大ドロボーだとは、百合子は知らない。悠馬には仲間がいる。剣を使うアラン・ジュニアとセクシーなモンローの2人。ダイヤをめぐる大事件の発端は、某国スパイ・ジェイコブスギーの髭を、悠馬が盗んだことからだった。
君子と隣家のボロンコ刑事とは帰宅の途中、首が切断されている奇怪な事件にであった。殺されたのは、動物園園長の田代。この街では、動物園をつぶして大学設立の資金にしようという動きがある。そのため、君子の通う秋葉学院高等部の生徒を中心に反対運動がはじまったのだ。やがて、第2の事件ー今度は田代の息子の邦雄が殺された。彼が書いた「あいはしる」という5文字のナゾは…?