著者 : 山本悦夫
臺北の疎開地臺北の疎開地
臺灣の玉山は、戦前は、新高山と呼ばれ、日本一高い山だった。「ニイタカヤマノボレ」という打電とともに日本の連合艦隊は真珠湾に火ぶたを切った。知覧を飛び立った神風特別攻撃隊は、日本の最南端、臺灣の屏東飛行場から最後の出撃に向かった。米軍は、臺灣に上陸すると教えられた臺灣の子供たちの日常を郷愁をもって描いた小説、他数編を収録した。
ホーニドハウスホーニドハウス
舞台は、1965年、ディープサウス(アメリカ最南部)、フロリダ州の美しい大学町。当時の湿度や空気、香りまでふっと漂ってくる。好奇心旺盛な青年の体験や思考を通して、私たちは、アパルトヘイト(人種隔離)が見せかけの平和の維持に機能していた時代や、今もアメリカの根底に横たわる分断の歴史を追体験する。
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