著者 : 山根三沙
レストランを切り盛りするテリーは、ハンサムで有能な実業家のレオが 客として初めてやってきたときから、強く惹きつけられていた。 たった一度でいいから、こんな男性に身も心もゆだねられたら……。 その秘めやかな望みは、彼が3度目に訪れた夜に叶えられた。 閉店後、二人きりになると、レオの巧みな手に導かれるまま、 想像を絶するほどのめくるめく時間を過ごした。 翌日、レオに今後も自由で束縛し合わない関係を求められ、 たとえ愛されなくても一緒にいられるならと、テリーはうなずいた。 10カ月後、奇しくもテリーの誕生日に、医師から衝撃の事実が告げられる。 「おめでとうございます。妊娠されていますよ」 ベビーロマンス特集〈小さな命に祝福を〉をお贈りします。まるで高級酒のような至福の味わいの恋を経験させてくれる大富豪レオですが、結婚なんてする暇も気持ちもないと明言。そんな彼に妊娠を告げるべきか否か、テリーは大いに悩み……。
「僕たち、結婚してもいいんじゃないかな」唐突で、思いがけないプロポーズに秘書のアンバーは、ボスの真意がつかめず目をみはった。ボスの包容力に安らぎを覚えながらも、男としてのそぶりを彼はいっさい見せなかったから…。しかもアンバーは、ある出来事のせいで、二度と恋愛には夢中にならないと決めていたのだ。ところがボスは、この結婚に情熱はいらないという。意味深な言葉を囁かれ、アンバーの心は複雑に揺れた。
ある日リサは会社社長アンガスの車にはねられてしまう。そのせいで旅行をキャンセルせざるを得なかった彼女に、アンガスは治療や旅行費用の賠償を申し出るが、リサは断る。ところが後日、驚くことにアンガスから招待状が届いた。賠償の代わりに、彼の船でクルージングに出かけようというのだ。誠意に押されて同行したリサは、思いがけず至福の時を過ごす。アンガスはハンサムで優しく、情熱的でセクシーだった。旅の終わりが近づいた夜、リサは求められるまますべてを捧げた。独身主義者と公言する彼の子を宿すとは、思いもせずに…。