著者 : 山田智彦
重役室25時重役室25時
和光銀行の業績はこの二年間、次第に低下していた。ワンマン体制を敷いていた加藤五十八が引退し、矢野原史郎が新頭取に就任してからのことだった。さらにこの業績不振は矢野原の生ぬるい経営方針にあると、マスコミにも中傷記事が掲載されてしまう。これは銀行が世間に初めて見せたアキレス腱でもあったー。業績不振にあえぐ銀行の内部紛争と、そこに巻き込まれた一調査役の苦悩を描いた傑作経済小説。
銀行男たちの挑戦銀行男たちの挑戦
名古屋市栄にある三洋銀行名古屋支店に銃弾が撃ち込まれた!郵便受けには支店長宛の脅迫状が。バブル経済崩壊後の銀行に対する不信感は大きく、大蔵省や同業者の評価を気にした頭取の成瀬は警察に届けず、信頼を寄せる新任の取締役総合企画部長・長谷部を含む小委員会に調査を命じた。が、その直後、今度は横浜支店長が銃撃されて…。合併を巡る頭取の策略!失地回復を狙う前頭取一派の暗躍!横浜支店の不正融資疑惑!ビッグバン前夜の大不況のさなか、混乱する銀行組織の中で、格闘する男たちを描いた経済小説の白眉。
ヘッドハンターヘッドハンター
バブル経済がはじけ、業界の再編・変動がはじまっている。いかに優秀な人材を集めるか。ヘッドハンターの動きは巧妙をきわめる。「W・W・R」本社の人材課課長・高村泰生は、銀行や証券会社の若手に狙いを定めた。鋭い嗅覚と型破りな手で誘いをかける。人材スカウト会社の知られざる実態を描く経済情報小説。
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