著者 : 島田荘司
漱石と倫敦ミイラ殺人事件漱石と倫敦ミイラ殺人事件
勇躍英国へ留学した夏目漱石は下宿先で夜毎、亡霊に悩まされ、シャーロック・ホームズに相談に行った。折しもそこに金持未亡人が訪れて言うには、永らく生き別れた弟と再会したのだが、彼は中国で恐しい呪いをかけられ一夜にしてミイラになってしまった、と。居合せた漱石もこの難事件解決に一役買うことになるのだが…。本格推理長編。
展望塔の殺人展望塔の殺人
東京・飛島山公園の展望台で平凡な主婦・井上典子が、売店のアルバイト学生・矢部富美子に刺殺された。典子には人に怨まれるようなところはないし、富美子は東大に学ぶエリート学生だった。2人にはまるで接点がなかった。動機なき衝動殺人とみなされたが、その裏に恐るべき都会の狂気が隠されていた…《展望塔の殺人》。緑色を異常に嫌悪する男の失われた記憶とは?《緑色の死》。逃げても隠れても電話のベルが追ってくる恐怖《都市の声》。ある朝、やり手で鳴る商社の重役が黒いハイヒールを前に発狂していた《発狂する重役》。鬼才が全力投球で描いた極上品ぞろい!