著者 : 川田弥一郎
逆転検屍逆転検屍
極寒の早朝、悠海子は検屍のために呼ばれた。公園のベンチの間にその男は倒れていた。赤い石畳に黒い血が飛び散っている。一目見て、死んでいることは明らかだった。-検屍結果は病死。だが持ち帰った便を検査した悠海子は、遺体は死んだ後に公園に捨てられたのではないかという疑惑を深めていった。検屍結果に間違いはない。病死の人間をなぜ…不審に思った悠海子は独自の捜査を開始した。死体遺棄事件は意外な様相を見せ始める…。女医・椎葉悠海子が鋭い推理で検屍の盲点を突く。本格医学ミステリー。
白く長い廊下白く長い廊下
十二指腸潰瘍手術後の患者が、長い廊下を病室に運ばれる途中に容体が急変、死亡した。責任を問われた麻酔担当医窪島は、独自に調査を開始し、意外な真相に辿り着く。しかし、その時、彼は大学の医局間の複雑な対立の中に、足を踏み入れてしまっていた。’92年度江戸川乱歩賞受賞作。乱歩賞初の医学ミステリー。
惨劇のアテナイ惨劇のアテナイ
青年医師が、治療に、殺人事件の解決に、存分の腕を揮う「ローマ詩人の死」、美貌の助産婦が連続殺人の真相に迫る「アテナイの惨劇」ほか、「ベルリンに消えた女」「ロンドン・霧の底の殺人」を収録する異色作品集。
最後の審判最後の審判
R大学医学部第三外科の非常勤医員の三条美和子はG市民病院から紹介されてきた患者の胃癌の摘出手術を行った。三週間経って届いた、胃患部の組織検査結果に、美和子は驚愕した-。病変は胃癌でなく胃潰瘍。“癌”は消えたのか。興味津々、話題沸騰の医学ミステリ。
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