著者 : 川端邦彦
悠縁悠縁
突然の激震に襲われ、男は裏山に駆け上がった。直後、自宅は津波に飲み込まれた。……なすすべもなくその様子を眺める男。だが、その手には分厚い原稿の束があった。それは十二年にわたって書き続けたもの。生と死、理解と誤解、希望と絶望。普遍の理。閉塞された空間、限られた時間。癌患者と臨む極限。その全てを「観て、覚え、感じ、捧げ、描い」た「看察(看病×観察)」の記。被災地の混沌を潜り抜け、今、ここに。
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突然の激震に襲われ、男は裏山に駆け上がった。直後、自宅は津波に飲み込まれた。……なすすべもなくその様子を眺める男。だが、その手には分厚い原稿の束があった。それは十二年にわたって書き続けたもの。生と死、理解と誤解、希望と絶望。普遍の理。閉塞された空間、限られた時間。癌患者と臨む極限。その全てを「観て、覚え、感じ、捧げ、描い」た「看察(看病×観察)」の記。被災地の混沌を潜り抜け、今、ここに。