著者 : 戸川幸夫
畏敬し合ってきたクマとヒト その関係がいつしか壊れ、ヒトを恐れなくなったクマ、クマを蔑ろにするヒト 対抗・対立を解きほぐし、ともに生きる道をさぐる7編 なめとこ山の熊(宮沢賢治) 密猟者(寒川光太郎) サカモイナクと熊物語(寒川光太郎) 羆風(戸川幸夫) 羆の村(戸川幸夫) 朝次郎(吉村 昭) 幸太郎(吉村 昭) 【解説】 畏敬と対抗のクマと人間 新船海三郎
「動物文学」というカテゴリーを確立し、国民の支持を得た戸川幸夫の原点ともいうべき自伝的小説。もの心つく前から動物好きであったという著者が、さまざまな気質の犬と育った九州の幼い頃から、運命的な犬との出会いをする旧制高校時代までを、愛情を持った動物への的確な観察眼で描き切る。それは犬への鎮魂歌であると共に己の成長の証であった。
共に軍神としてまつられ、理想の明治人として崇敬されてきた、陸軍大将・乃木希典と元師・東郷平八郎。しかし、伝説の影に隠れたその実像を知る人は余りにも少ない。明治を象徴する二人の軍人の対照的な生き様を通じて、人間の生き方とリーダーのあり方の本質に迫る感動の大作
1896年、英国東アフリカ植民地政府は、モンバサ・ナイロビ間の、ウガンダ鉄道第一期工事に着手した。それは暗黒大陸アフリカに文明をもたらすものだった。厳しい工事の続く中、一人の女が、傷つき飢えたライオンに襲われた。容易に手に入る獲物を覚えたライオンは仲間を連れ、大勢の労働者を抱える鉄道工事現場を次々と狙い始めた。建設事務所長ハルスレンは、自らライオン退治に出かけるがー。感動巨篇。
大雨季を前に、サボ川の鉄橋架設を終了したものの、依然として鉄道工事は困難を極めていた。そんな折、不満の慕る労働者たちがついに暴動を起こした。一方、人喰ライオンは日毎狡猾さを増し、やすやすと人々を襲った。その牙に倒れた前所長ハルスレンの遺志を継いで所長となった若手技師パターソンは、力強い支えとなってくれるマサイ人・ブータと共に、人喰ライオン撲滅に力を注いだ。戸川文学の傑作巨篇。