著者 : 斎藤肇
ぼくが21歳だった5年前の夏、ビデオ映像研究会のスター、白石真利恵は、ベランダから落ちて死んだ。不慮の事故のはずであった。そして5年。真利恵の恋人、伊貫はメンバー全員を集め、ゲームを提唱した。ゲームを通じて彼女を殺した人間を探りあてようというのだ。ラスト1ページ、ラスト1行の底深い戦慄。
運命に導かれ“知る者”ヤケィと戦士マシューは、途中知り合った盗賊のヌーラ、ダールと伴に、リクラノームへ向かった。総督ガゼルが治め、栄華を極めたが、百年前忽然と消えたという伝説の都へ。しかしそこには、魔法に溢れた漆黒の水が横たわり、水辺に少年が一人暮すだけであった。この水が都?突如として津波が彼らを襲い、ダールは攫われた。ヤケィらは水に潜るのだが…。全ての感覚を狂わす魔の水。その中に広がる驚愕の世界。神・アゾース、黒い甲胄の騎士の襲撃!永遠とは?宝石とは?著者渾身の魔界都市物語。
ひとりぼっちの少年トーフェの前に戦士リバが現れた時が、冒険の始まりだった。悪しき魔道師がつぎつぎに送りこむ異形の刺客の襲撃に耐え、怪物たちがひしめく不気味な竜の大地を越えて、「運命の子」の旅はなおも続く。「世界に破滅をもたらすもの」と対決したトーフェが知る思いもよらぬ自分の真の姿とは?アクションファンタジー。
魔法にもてあそばれ、失意の底に生きる戦士リバの前に立ったのは、もう一人の「運命の子」ルクセだった。かなしみの色に染まったトーフェとの旅とは違って、二人の旅は陽気で神秘的なものだった。しゃべる岩との遭遇、竜の大地の胎内巡り、「世界の破滅をもたらすもの」との対決。アクションファンタジー。
砂漠に浮かぶ街・レイテアにヤケィは引き寄せられた。彼は“知る者”全ての魔法が終末を迎える時、それらを知った上で新たなる魔法を生み出す男。彼はこの街で何を知るべきなのか…。街の酒場で、ヤケィら4人の旅人のパーティは、赤い瞳を持つ少女・ネイに出会った。「明日、街の神・ニーギラの祭壇に生贄として捧げられてしまう」と言う。4人は少女を守ろうとするが…。ニーギラとの凄絶なる戦い。街を覆うギジュガの大木、その内部、神室で光る輝きの塊とは?神殿でヤケィの見た光景とは?怒涛のファンタスティックアクション。
悲劇で幕が切られる。シリーズの名探偵・陣内龍二郎が殺されたのだ。ダイイング・メッセージは、タ・サ・ツ。深鞍財閥の別荘でも奇怪な殺人事件が発生した。刺し殺された男の服に切り口がない!名探偵はなぜ殺されたのか。ホームズを失ったワトソン=大垣洋司に何ができるのか。壮大なる挑戦。三部作完結。
名探偵が存在するから、不可解な殺人が起ってしまうのか?円形の敷地の中央で回転するお堂、その四方に建つ同じ四つの館という奇妙な設計の大槻邸。学生探偵コンビの大垣洋司と陣内龍二郎が、大槻邸に招かれた直後に事件の依頼主が殺され、後は息つぐ間もなく惨劇続発!100%面白い新本格推理の傑作。
連続殺人の舞台は、吊橋を渡った断崖に建つ洞洛館だった。その橋が落ち、館そのものが密室になる。大垣洋司が大学の夏休みを利用して洞洛館を訪れた時、すでに仕掛けは緻密に張りめぐらされていた…。壮大にユーモラスに精巧に構築された「新本格探偵小説」ここに誕生。