著者 : 日明恩
広島から家出して上京した17歳の檜山光希は、ふとした出会いから足場工事会社「須田SAFETY STEP」の見習い社員になることに。そこには、見た目は怖いがナイスガイな先輩たちがいて、光希にとっては新鮮な驚きの世界だった。実は、光希はかつて強い霊感を備えていたが、ある事件がきっかけで能力を失っていた。だが、不審な現場で“見えない”はずの先輩・頭島が勘に任せて飛びかかったところ、なんと幽霊を捕まえてしまうー。
観測史上二番目の暴風が関東に上陸した夜、冠水した駐車場で車の下に入りこんだ年輩女性が死亡した。行政解剖の結果は「事件性はなし」。だが、救助に出場していた本田消防署上平井出張所に所属する大山雄大は、喪服の老人から「何をどうしたって助けられなかった」という言葉を残される。不審を抱いた大山は、謎の言葉の真意を探ろうと老人を追うが、その正体は驚くべきものだったー。大人気消防ミステリー第4弾!
その少年に目が留まった理由は、ただひとつ。こぼれ落ちる涙を拭おうともせずに立ち尽くしていたからだ。それもホラー映画の並ぶ棚の前で。しかも毎日。-ある事件がきっかけで、職を辞した元刑事の須賀原は、死者が見えるという少年・明生と、ふとした縁で知りあう。互いに人を避けて生きてきた二人。孤独な魂は引かれ合い、手を組んだ。須賀原と明生は、様々な事情でこの世に留まる死者たちの未練と謎を解き明かしていく。
明け方の港区芝浦のマンション前で焼死体が発見された。重ねられたタイヤに立たせた人体を燃やすという残忍な手口は世間の耳目を集める。だが検視の結果、燃焼時には既に死亡していたこと、遺体は長時間冷凍されたものだったことが判明する。一方、新宿署の留置管理課に異動となった武本は、深夜の歌舞伎町での喧嘩で逮捕、勾留された柏木という男の静かな佇まいが気になっていた。そんな中、西新宿のビル前で同様の手口の殺人放火事件が発生。武本は、新宿署の捜査本部に応援にきた警視庁刑事総務課刑事企画第一係の潮崎警視と再会する。大人気警察シリーズ最新作!
都内で、覚せい剤の密造所と見られる建物からの出火が相次いでいた。焼け痕からはなぜか、多量のペットボトルやメタンの成分が検出される。ただでさえ危険なはずの現場にどうしてそんなものが?麻布消防署飯倉出張所に異動した若手消防士・大山雄大は、密かに調査を開始する。だがそれが、六本木界隈の危険な奴らを刺激し、雄大は思わぬ危機に陥るー。大人気消防シリーズ第3弾。
横浜みなとみらいに新規オープンしたホテル、ハーヴェイ・インターナショナル横浜で立て篭もり事件が発生した。犯人は謎の多国籍グループ。周辺の携帯基地局も爆破され、異常な事件の連続に大混乱に陥る警察。非番でホテルに居合わせた警視庁蒲田署の刑事・武本は、新人ホテルマンの西島とともに館内を逃げ回りながらも、かつての上司で神奈川県警に所属する潮崎警視と連絡をとりつつ、孤独な戦いを開始するー。人気シリーズ第3弾。
警視庁蒲田署に異動となった武本は、不法滞在外国人を母に持つ幼女監禁事件を追った。一方、かつての上司、潮崎は、武本の力になりたい一心で、独自に事件の調査を始める。そして、浮き彫りになる子供の人身売買や虐待の現実。法律では裁ききれない闇に、二人はどのような光を当てるのか?シリーズ第二作。
無口で無骨な巡査部長・武本と、話し出すと止まらない、年下の上司・潮崎警部補。二人は、特殊な密造拳銃の出所の捜査にあたる。たどり着いたのは5年前のある事件だった。覚醒剤乱用防止推進員の拳銃自殺。その背後に潜む巨悪とは?軽快な筆致で描かれた、新世代の警察小説。第25回メフィスト賞受賞作。
老人世帯で連続する失火による火災。住人は、“不運な偶然が重なって”焼死。赤羽台出張所の若手消防士、大山雄大は出火原因に疑問を持ちはじめていた。「…これは、放火自殺なのか…?」閉塞した世の中を雄大が救う。
硬派のタフガイと軟弱なお坊っちゃま。一見ミスマッチなこの刑事コンビこそ「踊る大捜査線」が呈示した警察改革の継承者に他なるまい。内外の敵を向こうに回し、渾身の捜査を繰り広げる“現場”の戦士たち。第25回メフィスト賞受賞作。