小説むすび | 著者 : 有馬卓也

著者 : 有馬卓也

志士たちの詩想志士たちの詩想

桜田門外の変や坂下門外の変を決行した水戸志士たち、或は西郷隆盛・高杉晋作・武市瑞山といった薩長土の志士たち、そして東北米沢出身で薩長を蛇蝎の如く思っていた雲井龍雄。彼らは自らの想いをどのような語句を以て漢詩中に詠み込んでいたのであろうか。本書は維新志士が残した漢詩を手がかりに、行動の原動力としての「狂」、「狂」の正当性を担保する両輪の「忠(公)」と「孝(私)」。そして行動しないことを示す「偸生」といった語に注目しつつ、彼らの詩想を明らかにする。 序 章 志士の詩想への視角 第1章 雲井龍雄の詩想 - 慷慨と隠逸 - 第2章 高杉晋作の詩想 -「狂」と「偸生」- 第3章 西郷隆盛の詩想 - みずからへのまなざし - 第4章 水戸志士の咆哮 - 狂挙をささえるもの - 第5章 武市瑞山の詩想 - 権道、是か非か - 第6章 自由民権運動下の雲井龍雄の一側面 -『土陽新聞』掲載記事をめぐって - 第7章 雲井龍雄と「棄児行」 - 杜鵑解釈をめぐって - 第8章 陸羯南の詩想 - 賈生のこころ - 第9章 安井小太郎『明治中興詩文』について 終 章 あとがき 主な参考文献 初出一覧

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