著者 : 朝倉隆男
標的はマフィアのボスの金庫ー。癌で死を宣言された老金庫破りのボロは、若き相棒のヴィンセントに最後の教えを授けるべく、危険な仕事を請け負った。目的の金庫には、マフィア壊滅の鍵となる証拠テープが隠されている。が、侵入経路はただひとつ、地上90階のビルの壁面だけしかない。厳寒のシカゴを舞台に、男たちの熱い友情を謳い上げる感動の物語。
シカゴの囮捜査官ジンボは犯罪組織に潜入し、ついに影のボスと接触した。マフィア壊滅は目前だった。が、その矢先、上司が作戦の中止を伝えてきた。かつてジンボが逮捕した凶悪殺人犯が出所し、彼を狙っているというのだー。捜査のためなら法をも犯す刑事と復讐だけに執念を燃やす殺人鬼の対決の時が迫る。大型新人が緊迫感溢れる筆致で描く男たちの物語。
ロンドンのワイン商ウォーナー。少しばかり退屈だが、何不自由ない暮らしの中年男…。そんな彼に、突然、一発の銃弾。ウォーナーを狙った犯人は、逃げ込んだ底なし沼に沈む。だが、続けて第二、第三の暗殺者が。なぜ、なぜ狙われるのか。身に覚えはない。自ら事件を解明すべく、ウォーナーは見えぬ敵に反撃を開始した。そして結末は意外にも…。-“大型新人の素晴らしいデビュー作”と英米紙絶賛の異色冒険小説、シリーズ第1弾。
サイズには、皮肉としか思えなかった。テキサス・ギャングのボス、ペコス・ジミーには、幼なじみのよしみで、これまで右腕としてさんざん尽くしてきた。その自分が、ジミーから刺客を差し向けられることになろうとは…。きっかけは、ジミーが犯してきたかずかずの不法行為を暴こうとするFBIの調査だった。サイズは重要な証人として大陪審に召喚され、その結果、自分に不利な証言をされることを恐れたジミーから命を狙われる羽目になったのだ。俺が幼なじみの親友を裏切るとでも思ったのか?自分の身代りに友人まで殺されたサイズは、復讐の念を胸に、ペコス・ジミーが大きな麻薬取引きをする予定になっているヴェガスへと飛んだ。はたして、ギャンブルの街ヴェガスでサイズがジミーに仕掛けた罠とは?暗黒街の掟に翻弄される男の愛と野望、友情と裏切りをリアルなタッチで描き切ったクライム・ノヴェル。
ロンドンの歓楽街ソーホーの貸しスタジオで発生した大量殺人事件。被害者はカメラマンと助手とモデルの男女。男はボディービルダー、女はアルバイトの女子大生。ボディービル専門誌のグラビア撮影中の惨事だったというが、はたして真相は?犯人の動機は?貴族階級出身の異色警視ペリー・トリソワンが、ネオンの巷に姿を消した犯人を追う。-好評『拷問』に続くシリーズ第2弾。“鋭い切れ味と抜群のユーモアセンス”と英米マスコミ絶賛。
貴族の家を嫌ってロンドン警視庁の警官となったペリー・トリソワン。彼が実父の死を知ったのは、《タイムズ》の死亡欄でだった。事件の担当となったペリーの悩みは深い。世間の笑い者になるどころか、警官としての生命も危うい。というのは、父親は中世の拷問具にかかって死んでいたからだ。それも、薄いスパンコールのタイツをはいて…。-「抜群のテクニックとユーモアセンス」とNYタイムズ、ワシントン・ポスト絶賛。ペリー警部シリーズ第1弾。
1987年、CIAは、ニカラグアの反政府組織〈コントラ〉を支援して、サンディニス政権を叩こうとしていた。窮地に陥った政府は、ソ連原潜キーロフを略奪。核ミサイルを米本土に向けた。アメリカはニカラグアから手を引け!そして、この危機の渦中には、幼い頃からテロリストとして手を血に染め、今は敵味方に分かれて闘う、名門セグラ家三兄妹の姿があった…。-政情不安な中米を舞台に展開するポリティカル・サスペンス。