著者 : 木下淳子
潜水鐘に乗って潜水鐘に乗って
すべては、コーンウォールの地ゆえに。48年ぶりに夫と再会するため、旧式の潜水鐘で海にはいっていく老婦人(表題作)、身体が石になる予兆を感じた女性が過ごす最後の一日(「石の乙女たち」)、やがて巨人になる少年と、人間の少女のなにげない日常のひととき(「巨人の墓場」)、数百年を生き、語るべき話を失いながらも再び物語を紡ごうとする語り部(「語り部の物語」)…。妖精、巨人、精霊、願い事をかなえる木、魔犬…さまざまな伝説や伝承がいまなお息づく現代の英国コーンウォール地方を舞台に、現実と幻が交錯する日々をあるがまま受け入れ、つつましく暮らす人々の姿を、新鋭ルーシー・ウッドが繊細かつ瑞々しい筆致で描く12編を収録した短編集。サマセット・モーム賞、ホリヤー・アン・ゴフ賞受賞作。
ガイコツは眠らず捜査するガイコツは眠らず捜査する
大学講師の母と高校生の娘、お喋りな骸骨シドの三名が愉快に暮らすサッカリー家。娘マディソンが出演する劇に、シドも頭蓋骨だけ参加することとなった。ところがある日の練習後、頭だけ学校で一夜を過ごす羽目に。翌日回収されたシドは、“殺人”の音を聞いたと言う。そんな事件は報道されていないが、母ジョージアは親友を信じ調べはじめる。真相をあばくのは母娘と骸骨の絆?
ガイコツと探偵をする方法ガイコツと探偵をする方法
大学講師の職を得て、高校生の娘を連れ故郷へ戻ってきたジョージアは、親友のシド(世にも不思議な、歩いて喋る骸骨だ!)と再会した。人間だったときの記憶のない彼が、見覚えのある人物と遭遇したのをきっかけに、二人はシドの“前世”を調べはじめる。だが、その過程でできたての死体を発見、殺人事件も背負いこむことに。たっぷり笑えてちょっぴり泣ける、ミステリ新シリーズ。
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