著者 : 杉山直人
グランディシム一族グランディシム一族
フォークナーに繋がる黒人問題を最初に扱った先駆的作家が、クレオール文化の花咲くアメリカ南部を描く激動のドラマ。クレオール問題を知るための古典的名著ー 。ながらくフランスやスペインの植民地だった南部のルイジアナは、1803年、ナポレオンのフランスからアメリカが買収した土地だった。したがってアングロ系文化とは異質のヨーロッパ風ラテン文化に、奴隷として連れてこられたアフリカ系アメリカ人が持ち込んだ文化が影響しあい、ほかの地域では見られない独特のクレオール文化が花開いたのである…。
黄金の林檎黄金の林檎
神出鬼没の男キング・マクレインがまたしても姿を消した。ビッグ・ブラック河の土手に、帽子をぽつんと残して-。「黄金の林檎」を求めてさすらうキング、妻スノーディと双子の息子、町はずれの森でキングと交わる人妻たち、そしてその落とし子…。20世紀初頭から40年、ミシシッピ州の田舎町モルガナを舞台に繰りひろげられる奇妙な生の営み。現代アメリカ屈指の物語作家による南部文学の傑作。
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