著者 : 村松真理子
まっぷたつの子爵[新訳]まっぷたつの子爵[新訳]
トルコとの戦争へ出かけた若き子爵メダルドは、敵の砲弾で体をまっぷたつに引き裂かれるが、奇跡的に一命をとりとめ、右半身だけの体で領地に帰ってきた。しかしその性格は以前とは一変、人々は半分になった子爵が領内に落とす邪悪な影に怯え始める。人間存在の歴史的進化を寓話的に描いた三部作“我々の祖先”の第一作『まっぷたつの子爵』新訳に、三部作執筆の経緯を自ら明かしたエッセー(本邦初訳)を収録。
エウラリア鏡の迷宮エウラリア鏡の迷宮
鏡の中に現れる美しい青年に恋をし、やがて悲しいフィナーレをむかえるエウラリアをはじめ、何ものかに魅せられ、囚われの身となり、遥かな迷宮に迷い込んだ者たち。幻や想像の世界に現実以上のものを見てしまった人間の悲劇が、イタリアの若き女性作家の手からダマスク織りのように紡ぎだされる。
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